明日香村トレイルラン | 晴走雨読な日々〜Days of Run & Books〜

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晴れた日は山に登り街を走り、 雨の日は好きな音楽を聞きながら本を読む
そんな暮らしがいい!

明日香村でトレランのイベントあるんですが、参加しません?」と奈良県在住のラン仲間のりかさんから声をかけられたのは数ヶ月前でした。奈良県内のトレイルは生駒山系くらいしか走ったことがなかった私は、たまには奈良の南部にも足を伸ばしてみようとエントリーしてみました。

 

9日の日曜日8:30、待ち合わせ場所の近鉄橿原神宮駅に降りた私と、この日初対面だったNさんは、りかさんが運転する車で会場のある石舞台近くのあすか風舞台へ向かいました。

(時期によって皇族が降り立つといわれる橿原神宮駅は思ったより大きく、またこの日は高校野球奈良県大会の開会式が近くのスタジアムであるということで、駅には高校球児たちが溢れていました。)

 

今年で4回目となる明日香村トレイルランを運営しているのは、奈良県でランイベントを企画している旅RUN X カケルというグループです。

 

 

ナンバーカードはあらかじめ送られて来ていたので、受付会場では誓約書を出して腕に巻く計測バンドを受け取ります。タイムを争って表彰するという大会ではないのですが、一応計測はしてくれるそうです。

 

開会式まで時間があったので、すぐ近くにある石舞台古墳へ。昔観光で訪れた以来数十年ぶりに見る遺跡は有料なので、塀の外から覗くだけでしたけれど。

 

9:30になり開会式が始まりました。参加人数は300人ほどのこじんまりとした大会です。知り合いがいないかなと探してみたのですが見当たらず、アウェイ感が募ります。

 

簡単なコース説明の後、なんとじゃんけんタイムが始まりました。入賞商品などはないのですが、その代わりに地元のお米やジュースなどを求めて、進行のミキさんとじゃんけんです。35人ほどが何かもらえるというので期待したところ、私やりかさんは負けてしまいましたが、Nさんはあすかルビー(いちご)のジュースをゲット。

 

全員でストレッチして体をほぐした後

 

10:00に会場をスタートしました。一斉に走り出すわけではなく、計測バンドを一台だけのセンサーにタッチしないといけないなので、その順番待ちの渋滞があり、ゆるゆるペースでのスタートでした。

 

最初は岡寺飛鳥寺飛鳥坐神社などの沿道を1kmほど走り抜けると

 

山道に入ります。

 

この登りがキツかった(><;)

 

あらかじめ、りかさんから聞いてはいたのですが、たった2.5km進む間に400mほど登るという急勾配の道が続きます。もちろん走っている人は誰一人いません。

 

曇り空の湿気と汗でシャツは瞬く間に汗まみれになり、心拍が上がってヒーハー喘ぎながら登ります。休憩しようにも踊り場のような平坦な場所もなく、ひたすら登るしかありませんでした。

 

やっとの事で、3.5km地点にある第1エイドの万葉展望台に着いたのは、スタートしてから45分も経っていました。

 

 

水・スポドリと飴があるだけのエイドですが、吹き抜ける風と奈良盆地が一望できる景色に癒されます。

 

ここから先は緩やかなアップダウンのある走りやすい道が続いていました。Nさんはもう先に進んでいて、りかさんとゆるゆるペースで走ったり歩いたり。

 

途中ではこんなほっこりする石仏も発見。

 

5km地点の談山神社近くに設けられた第2エイドには、意外なラン仲間が迎えてくれました。

 

なんとけーちゃん夫妻がエイドスタッフでいるじゃありませんか!

 

「ぼくはみんながヒーハー言いながら走ってくるのを見る(応援する)のが楽しみなんです!」と根っからのドS(いやドM?)根性に溢れた彼に励まされて、先に進みます。

 

まだまだ上りが続きます。

 

水分や塩分は気をつけて補給していたのですが、あまりの暑さで途中で足が何度も攣りかけました。

 

途中では、こんな民家のおっちゃんの私設エイドがあったり

 

なぜかスタッフの一人が、尺八で「亜麻色の髪の乙女」を演奏していたりして、和みます。

(余談ですが、この時近くを走っていた女子がから「これって島谷ひとみの曲じゃないんですか?」と言われた時は、世代のギャップを感じてしまいました 笑)

 

 

上りきって峠の茶屋跡の第3エイドに到着。スタートから約9kmが過ぎて標高は700mを超え、今回のコースの最高地点になるようです。ここでも水を補給し、梅干しをいただいて一息つきます。

 

ここから先は細かいアップダウンが続き、りかさん曰くジェットコースターコースになりました。

 

調子が良ければ飛ばしていけるコースなんですが、足攣りが心配であまりスピードは出せませんでした。

 

その先に待ち構えていたのは(これも前もってりかさんから聞いていたのですが)、ロープを伝って降りる激坂!です。

 

写真では分かりにくいですが、ほんとにロープに捕まらないと滑り落ちるくらいの急斜面が30mほど続き、当然ランナーたちも大渋滞。

 

なんとかそこをやり過ごして、しばらく進むと、13km地点の役行者像前に設けられた第4エイドに着きました。

 

ここでご馳走になったスイカが抜群に美味かった!

 

写真の奥にある湧き水を汲んだかぶり水も冷たくて、火照った体が一気にひんやりして気持ちよかったです。

 

これで気分が良くなったせいか、そこからの下りはこの日一番のスピードで駆け下りることができました。

 

トレイルはここで終わり、この先はロードが続きます。

 

沿道の紫陽花にも癒され

 

15km地点の柏森集会所に設けられた第5エイドに着いた時には、スタートしてからすでに3時間以上が経っていました。

 

このレースの制限時間は4時間。21kmのトレイルランにしては厳しい時間設定です。スタッフから制限時間を超えないように、ショートカットして走るように勧められました。並走していたりかさんと相談して、少し上りのある正規のコースではなく、2kmほど短いロードのコースを走ることにしました。

 

そうなると残りは4kmほど。最後のロードくらいはしっかり走ろうとキロ6分を切るスピードで駆けていきます。

 

17km地点の稲淵集会所の第6エイドで一休み。

 

その先にある分岐の左が正規ルートの案山子ロードなんですが、仕方なく右のロードを走ります。

 

この辺りは棚田で有名らしく、里山の緑豊かな風景に癒されながら進み

 

あすか風舞台にゴールしたときには、スタートしてから3時間40分が過ぎていました。

 

スタッフが一人一人のゴールシーンを写真に収めてくれます。

 

参加賞の古代米のおにぎりをもらい

 

その後に食べたあすかルビーのかき氷がこれも美味しかった。

 

完走証をもらい、スタッフに挨拶した後は、近くにあるスーパー銭湯太子の湯で汗を流しました。水風呂がなくてシャワーで足腰を冷やすしかなかったのは残念でしたが。

 

さっぱりした後は、りかさんが橿原神宮駅前にある有名な和菓子屋「梅ぞの」でお土産でもいかがですか?と言ってくれたので、車で向かうことに。

 

銭湯を出た頃に曇って遠くで雷鳴が聞こえていたのですが、駅に近づくにつれ大粒の雨音がしたと思うと一気に本降りになり、和菓子屋さんに着く頃には土砂降りに。

 

一番人気というわらび餅をお土産に買って、早々に駅に向かいました。(家に帰ってからたべましたが、噂に違わず美味しかったです。)

 

駅でりかさんと別れ、これからビアガーデンに行くというNさんには申し訳なかったのですが、我慢できずに駅前のコンビニでビールを買い込み、帰りの車内で飲みながら家に向かったのでした。

 

誘われるままにあまり下調べもせずに参加した明日香村トレイルランでしたが、手作り感がいっぱいのほのぼのとしたイベントでした。前半の急登が厳しい反面、後半は下りが好きな人には堪らないコースが連続してあるなかなか面白いコースです。

(スタート時に時計を押し忘れてずれていますが、スタート地点とゴール地点は一緒です)

 

 

北摂や六甲、生駒のトレイルとはまた違った楽しみ方ができるので、おすすめの大会の一つになりそうです。このイベントに誘ってくれたりかさんに感謝ですね。

 

大会を企画運営してくれたスタッフの皆さんも、ありがとうございました。また来年も参加すると思いますよ!