これだけ連日暑いと、ひんやりとした涼しいところが恋しくなります。

ということで、今日ののりコレは、一風変わった場所での一休み、
「森のビアホール」をご紹介します。

この「森」とは、いったいどこかというと、愛知県春日井市、JR定光寺駅のすぐ近く、
「国・登録文化財 愛岐トンネル群」なんです。

私、今回の取材まで、失礼ながらこの「愛岐トンネル群」って知らなかったんですが、
なかなか面白いトンネル群なんです。
実はまだ発見されて10年ほど、歴史的なトンネル群としては、新参者なんです(笑)

 

 

 

JR定光寺の駅(無人駅)をおりて、上流へ300m
すると、そこに 森のビアホールが現れます。

 

  

      

   

 

  

 

もともとこのトンネルは、1900年(明治33年)に 
名古屋と多治見を結ぶ国鉄中央線ができたときに完成したもので、
蒸気機関車とともに長年使用されてきたんですね。

それが、戦後、1966年になると、このトンネルのあるあたりの線路って、曲がりくねっているので、
当時の高度成長期、大量輸送・高速化の時代にあわないとのことで、廃線になってしまって、
次第に人々の記憶から薄れていってしまったんです。

ところが、2005年に勝川の駅の工事により、
使用されていた明治時代のレンガが撤去されるということになり、
もったいないねという話の中で、ある長老が

「そういえば春日井にもトンネルがあったような・・・」とおっしゃって、、、。


それなら探してみようということになって、

有志たちの手弁当での トンネル探し大プロジェクトが始まったんですね。

今回お話を伺ったのは、

NPO法人 愛岐トンネル群保存再生委員会 事務局長 村上真善(まさよし)さん。

 

 

50年以上 やぶの中にひっそりと隠れていたのを、
有志が10年前に見つけ出して、調べてみたら、
14もトンネルがある!! 
明治時代の煉瓦製!!
これはすごい!と思って、興味ではじめたそう。

最初は 大きな枝ばさみを持ってきて、みんなで枝を切っていく作業だったようです。
先日 取材に訪れたときには、
トンネルの前は くつろげるようなテーブルスペースがいくつも作ってあって、
さらにトンネルの中にも、テーブルとイスがいくつかおいてあって、
幻想的な雰囲気。。。

 

 

 

この日、外は36~7度だったんですが、トンネルの中は5度も低い31度。
でも体感はもっとひんやりと26~7度ぐらいの 
心地よくエアコンがかかっているような部屋にいる感じでしたよ~。

なんといっても素晴らしいのは、トンネルの内部から、緑が美しい森の方を見ながら写真を撮ると、
何も加工していないのに、めちゃくちゃインスタ映えの写真になるんです!! 

小さく丸いトンネルの先に森のミドリがきれいに背景になり、
丁寧なレンガ造りのトンネル内部が遠近法で迫ってきて、
まるでタイムマシンで時空を超えているかのような、画面に(笑)

 

   

 

 

このレンガの個数が半端ない個数で、最近すごい事実はわかったんです。

土木構造物として NO.1の個数を誇るのは
 群馬県の碓氷峠(1500万個)だったんですけど、
実は、こちらはそれより 300万個多い、1800万個で!! 
日本最多ということが、最近わかったのです。
(中央線工事白書(国鉄)に書かれている)

10年活動していても、そういう新しいことがどんどん出てくるので、面白いですし、
そういう意味でも 歴史的価値があると村上さんはおっしゃいます。

ここで、今年から初めて、生ビールとおつまみをいただけるようになりました。
7月8月の土日のみです。なかなか風情があっていいですよ~。

入場料は200円、生ビールは400円、
そして、おつまみは、枝豆や、サボマという串がいただけます。

サボマは、ネギマならぬ、サボテンと豚バラの串なんですよ。
サボテンの酸味と粘りが豚バラの脂の甘味とマッチしてビールによく合うんですよ~。

 

 

 

  

 

ちょっと涼みながら、森のビアホールいいでしょ。
ちなみにこちらのビアホールのホールは、
大広間の意味ではなく、トンネルですので、穴という意味なんですって。

こちらは、通常は春と秋に一週間ずつ一般公開されていて、10年前は300人でしたが、
去年は、3万人、35都道府県、15か国からお客さんがいらっしゃいました。
秋の紅葉もきれいなんですって~!!

とりあえず、夏は、森のビアホールで涼んでください。
私は、初日にいったんですけど、JRの駅員さんに羨ましがられました。
お昼1時30分~の部と、3時30分からの部があります。

HPで予約もできます。愛岐トンネルで検索してみてくださいね~。