去年秋、帯状疱疹に罹患しました。テレビでは、よく帯状疱疹ワクチンの公告をしていました。病院で、帯状疱疹のポスターも見ていました。しかし、そもそも帯状疱疹とは何か、が判っていませんでした。私とは、関係ない病気だと思っていたのです。
初めは、後頭部がチクチクし始めました。それも左側だけです。何だろうとは思いましたが、ズキズキする痛みではないので、様子を見る事にしました。しかし、チクチクする痛みは止みません。そのうち、後頭部から肩にかけて、ブツブツと発疹、水泡みたいのが出来始めました。仕方ないので、皮膚科を受診しました。左肩から左腕、手首にかけても、チクチクと痛み始めています。
皮膚科の医師は、患部を見てすぐに「帯状疱疹です」と診断しました。念の為と、抗体検査もしましたが、陽性反応が出て、確実に帯状疱疹とのことです。と言われても、私は判らないので、「帯状疱疹とは、どんな病気ですか」と聞いたのです。
すると医師は
l 「水疱瘡のウイルスが原因です。子供の頃に掛かったウイルスが、実は体の中に潜んでいます。それが、加齢や体の調子が悪くなり、免疫が低下すると、表面に出てきて悪さをします。」「それが発疹、水泡と、チクチク、ズキズキする痛みです。」
私の場合は、夏からの咳喘息が原因です。咳と痰の詰まりに悩まされ、夜も寝られないほどでした。体調が悪化し、免疫が落ちていました。それを狙って、ウイルスが活動し始めたのでしょう。
l 「痛みは、体の神経に沿って次々と出てきます。但し、おおむね体の半身に偏って出ます。この痛みは、水泡が無くなり、体の表面の発疹、ブツブツが治まっても、続く場合があります。それを帯状疱疹後遺症痛と言います。」「水泡が出てきた段階、帯状疱疹の初期の段階で治療が出来ると、後遺症痛がでない、或いは後遺症痛が短い期間で済む場合があります」との事です。
私の場合は、割と初期の段階で治療が始まりました。しかし、後頭部の左部分から神経に沿って、左肩、左腕、左手の手首、指の先まで痛みが出てきました。それもチクチクする痛みから、ズキズキする痛みに変わっていきました。
l 「今は、強力な薬があり、これを毎日飲めば、帯状疱疹そのものは一週間で治まります。しかし、後遺症痛が無くなるかどうかは判りません。とりあえず、処方するので飲んでください」と痛み止めと、帯状疱疹の薬が処方されました。
その日から、薬を飲みましたが、痛みは治まりません。夜、眠れない様な痛みにも襲われました。しかし、水泡と発疹、ブツブツは治まっていきました。1週間後に皮膚科を受診すると、
「帯状疱疹そのものの治療は、これで終わりです。皮膚科としての治療は終了です。後遺症痛がある様なので、痛み止めは出します。しかし、それより痛み止め専門の治療を行う医師を紹介します。ペインクリニックと言いますが、そちらに行きますか」。
私は少し迷いましたが、痛みを取りたいので「そうします」と答えました。
それから2カ月、後遺症痛を治療する為にペインクリニックに通いました。
ペイクリニックの医師は、
l 帯状疱疹後遺症痛の痛みは、70代が一番ひどくて、その次が60代、その次が80代です。
l 動いて痛いのは関節痛か筋肉痛、帯状疱疹後遺症痛の痛みは、何も動かさないのに痛いことです。
l 酷い人は、痛みが6カ月も1年も続きます。ずっと、治療に来ている人もいます
l ワクチンで、帯状疱疹に掛からない様にする事は出来ません。しかし、後遺症痛を防ぐことは出来る様です。
それを聞いて、この後頭部から指先までの痛みが1年も続いたら堪らない、と思ったものです。そして、後遺症痛の治療が始まりました。痛み止めの薬による治療です。痛み止めと言っても、性格の違う2種類の薬でした。
l 最初の1カ月位は、炎症による痛みを抑えるロキソニン系の薬でした。
l 次の1カ月は、炎症はほぼ無くなっただろうとの事で、傷ついた神経そのものの痛みを抑えていくプレバガリンです。
すると、段々と傷みが遠ざかり、2か月間で痛みが無くなりました。逆に、2か月間も痛かった、とも言えるのですが、6カ月や1年も続く痛みでなかったのは幸いでした。医師も、2か月で痛みが治まり驚いていました。多分、皮膚科の医師の言った、「早い段階で帯状疱疹の治療が始まったので、後遺症痛も短い期間で済んだ」のでしょう。
とは言っても、帯状疱疹に罹患した若い人達に聞くと、後遺症痛は無かったとの事です。1週間で、帯状疱疹も痛みも治まった様です。長い後遺症痛は、高齢者に特徴的なのでしょうか。
しかし、治療は、それで終わりませんでした。左肩の筋肉の治療が始まりました。後遺症痛の痛みと、肩をぶつけたこともあって、2カ月間以上、あまり左腕を動かさなかったのです。医師からは「動かした方が良い」、と言われていたのですが、主に右腕だけで生活していました。すると、左肩の筋肉が固まってしまいました。腕が、肩までしか上がりません。それ以上動かすと、ズキッとする痛みが走ります。結構な痛みです。仕方ないので、次は整形外科のリハビリに行きました。このリハビリは、長く続いています。今でも通っている位です。冬の寒さもあって、更に肩の筋肉が固まり、痛みは強まっています。まだ数か月の治療が必要なのでしょう。




