(もしも宮川大聖さんのファンの方がご覧になっていましたら、詳しくないのに適当なことを書いてしまってすみません。ご容赦いただけるとありがたいです。)
宮川大聖さんのレゾン、言葉の選択がとても興味深いです!
「レゾンデートル」の直後に「黎明」ですか!?
なかなか衝撃的でした!
「夜」→「パズル」→「レゾンデートル」までは、流れがすっと頭に入りました。
その後に「黎明」。
もちろん、歌詞の意味としては、つながっていると思うのです。
でも、同趣のことを表現するにしても、その言葉のチョイスですか!?
と思ってしまいました!
ここでは「ル」で韻を踏ませてはいませんし、突如として、バリバリの漢語降臨!
私事ですが、1970〜1980年代の少女漫画の中に、「レゾンデートル」という語をしばしば見つけた記憶があります。(その後、「アイデンティティ」という語の方を多く見るようになったた気がします)
でも、「黎明」とセットになってる「レゾンデートル」って、見たことないよ!
そうそう、「黎明」と韻を踏んでいると思われる「泥濘」という言葉の選択も、すごいと思いました!
いや、もう、「うわあ・・・」としか言いようのない情景だなあ・・・
このほかにも、歌詞の流れに心地良く身をゆだねていると、
ふっと、空中に放り出されるかのような言葉選びがされているところがあると思います。
「証明不可能な関係と / ぐらついてった信頼を」
ときて、
「ぱっぱっ ぱらぱっぱ / 高らかに鳴らしたった」
ですもの!
詳しくないのに恐縮ですが、「うわあ、やられた!巧い!」と思いました!!
言葉の音の響きについても、突然、軽快な調子になって驚きました。
「ぐらついてった」に通じる発音だとは思いますが、
「証明不可能」「関係」「信頼」の発音とは、対照的ですよね。
発音だけではなく、音楽の方も、がらりと調子が変わりますね。
余談ですが、谷川俊太郎さんの「かっぱかっぱらった〜」や、
北原白秋の「立ちましょ ラッパで タチツテト / トテトテタッタと 飛び立った」
(発声練習の「アメンボ赤いな アイウエオ 」の詩です)
を思い起こしました。
楽しい音の響き♪
でも、それだけに、やりきれなさや物哀しさが漂ってくると思いました。
次の歌詞の発音が、「融合」的結論というのも、対照的ですね。
ん?
意志によってできるものではないことを、「簡単に」やってしまえと言ってる!?
(薄汚れちゃえよ / 簡単に)
などなど、言葉の選択が本当に面白く感じられました。
表記についても、印象的なところがあります。
「 get down 」「 fly out 」がアルファベットで記されているのに、「 right now 」は片仮名なのですね。
他の片仮名表記の部分と比べて(レゾン・ブラックアウトなど)、「外来語として定着している度」がそれほど高くないのに、片仮名で記されているのが目を引くと思いました。
しかも、「ライトナウ」ではなく、耳に聞こえてくる発音に近い「ライナウ」と記されてる。
(もしかしたら、「lie なう」なのかしら・・・???)
スーッと流れて行きそうなところを、立ち止まらせる仕掛けがたくさんしてあるのかな!?
と感じました。
そのほかいろいろ。
タイトルの「レゾン」でさえ、歌詞の中で連呼されるのは2回なのに、
「集合的無意識が」と「融合的結論を」が、
途中に他の言葉を挟みながらも3回繰り返されるのが、興味深いと思いました。
宮川大聖さんの声と歌い方が、「大事なことなので、3回言いました!!!(ガツンと強調したよ!)」のようにも聞こえますし、
逆に、「これだけの量があるということは、存在しているのが当たり前だということです(まるで空気のように・・・)」という感じにも聞こえます。
「音の中に幻影」
聴覚的な刺激の中に、視覚的なものを見出す・・・というところが、もちろん面白いのですが、
フィギュアスケートファンあるあるだなあ、と思ってしまいました。
「全然違う機会にプログラム使用曲を耳にして、自分が、そのプログラムから受け取った物事が、ふわりと心に去来する」
・・・という体験、皆様、きっとお有りですよね!
(すみません、そのようなお話ではないですね・・・)
全体的に、「この歌の世界には、歌詞の主人公しか存在していない!」という印象を強く抱きました。
もちろん、「君」という人物がいることは示されています。
でも、歌詞を読めば読むほど(曲を聴けば聴くほど)、「一人しか人間がいない・・・」と感じられるのです。
自己を突き詰めるための他者の描写なのかな・・・と思いました。
歌詞の意味と発音についてばかり記してしまいました。
音楽の方についても簡単に感想を書いてみます♪
リズム難しい〜
しかも、いろいろ〜
歌詞と同様、音楽の方も、流れに身を任せていると、現在立っている場所から放り出されるような感覚に襲われます。
感情をあらわにしているようで、フィルターに掛けているかのような、歌い方と音の加工のしかた・・・なのでしょうか?
歌声があるところはもちろん、無いところも、非常に心地良いです。
音の種類を絞り込んだところと、いろいろな音があるところの対比が面白いです(小学生の感想・・・)
しかし、この曲を氷上で表現するんですよね、羽生選手!?
自然と身体が動いてしまう音楽だとは思いますが、「フィギュアスケート」のショーナンバーなんですよね、デイヴィット!?
ショープロ・ EX は、競技プロと比べて、新プロ妄想をしづらいものではありますが・・・全く想像がつきません。
早く見たいです・・・