(感想11の続きです)

 

ダンスシーンと滑走するシーンの対比が素敵だなあ・・・と思っていたら、こんな文章を思い出しました♪

 

 

十分に直立した,ほとんど硬直した姿勢を保ち,ダンスを通してその姿勢を崩してはならない.

長いステップは強く,十分に丸い,深いエッジで滑ることが極めて重要で,それによりいたるところに出てくる短いステップやトウ・ステップ,ホップ(回転のない小さなジャンプ)の歯切れ良さ,軽快さとの違いを引き立たせることができる!

ステップをただ滑るだけでは不十分である.

重要なのはステップをどのように行ったか,技術によって何を「伝えたか,表現したか」であって技術自体ではない.

技術はしっかりとした表現のための道具に過ぎない!

 

フィンステップの説明(日本語版)の一部です。

勝手ながら、1文ごとに改行しました。

「 , 」「 . 」は原文のとおりです。

 

 

選手の方々の苦労を思わずに、見る者の立場だけで述べることをお許しいただけるならば、フィンステップの説明は、本当にエキサイティングな文章だと思います!

良い意味で、心の底からゾクゾクさせられます!

フィンステップというパターンダンスそのものについては、賛否両論あると思いますが、

説明の文章は、フィギュアスケートの理想の1つを高らかに示しているかのようで大好きです♪

 

 

 

さて、もちろん、羽生選手の Blinding Lights の場合は、「十分に直立した」姿勢と言えそうのはイントロとヴァースの部分まででしょう。上に挙げた文章と完全に一致するわけではありません・・・

しかし、それぞれの動きが他の動きをよく引き立てているという点で、通じるものがあるように感じたのです。

 

競技プロでも、いろいろな動きどうしの対比が素敵で、それらが縒り合わされて美しい糸が紡がれているような様を見ることができますが、

( Let Me Entertain You の感想をお話しした時に、何度もこのように書いてしまいました☆)ショーだと、競技とはまた別の対比の効果を味わうことができますね。

 

あっ、「技術によって何を『伝えたか,表現したか』」というところは、競技もショーも同じですね。

 

 

 

「違いを引き立たせる」様々な動き、楽しいです♪

 

たとえば、音楽の音の高さと体勢について。

ボーカルが入ってからの部分で言うと・・・

 

♪メロディラインが比較的低い音の時に、高い体勢なんだなあ

  (ヴァースの部分では、ランジ以外は氷上に立って踊っている感じ)

 

♪高い音を歌い始めると、身体が斜めっている

  (プレコーラスの部分で、どちらかのエッジに乗って滑りだす)

☆このあたりは、滑走の方向も身体の回転方向も、珍しく時計回りです。

 

♪高い音が印象的なところで、体勢が最も低くなる

  (コーラスの部分で最初にハイドロ!)

☆大きな時計回りの弧!

 

♪と思ったら即座に高い体勢に・・・

  (ハイドロの後、すぐにアウトイーグル!ハイドロの時よりも少し低い音♪)

☆大きな反時計回りの弧!

 

♪高い音が畳み掛けるように歌われるところで身体を大きく見せ、ハイドロの時と同じ高さの音で次のスケーターに気を送る!

(終わる気がしない響きのコード♪)

 

 

そうそう、足を踏み替える等を含めて全体的にほぼ円形のトレースを描くところなんですが・・・

ダンスシーン(?)→ 反時計回り2ヶ所

本格的に滑り始めてから → 時計回り2ヶ所・・・ですかね??

(その時計回りの円2つを繋ぐ、反時計回りのいろいろ?チョクトーとスリー??)

 

対比の効果について、気になることがどんどん出てきて楽しいです♪

(しかし、明日からは、昨シーズンのショーについて楽しんでいる場合ではなくなるのでしょうか・・・今回はここまでです)