アイスダンス選手としての功績や指導者としての仕事については、既に多くの方々がお書きになっていると思いますので、私から見たクリスについてのお話を少しさせて下さい。
何度かこのブログに記しましたが、今でもクリスがいないということが信じられません。
動画で引退を発表してくれた時から、クリスについての私の中での時間は止まったままかもしれません。
競技者ではなくなるということに寂しさを覚えましたが、クリスが自ら語ってくれているということが、とても嬉しかった。
日本で指導者として活動すること。ショーに出演する可能性があるということ。
新しい道が素晴らしいものになるように祈りました。
今でも祈っているかもしれません。
昨年の3月から、演技の映像を繰り返し見ました。
キャシー&クリスも、哉中&クリスも、とても素敵ではありませんか!
そう思って、このブログに感想を書いたことが何度かあります。誰かに「クリスがもういないなんて、嘘だよ」と言ってほしかったのだと思います。
しばらくして、アルゼンチンタンゴとパソドブレの映像を見た時に、「この時にはクリスがいたんだ」という言葉が、突然、心の中に降ってきました。
しかし、「今もクリスはいる」のではないかという気もしました。
クリスに手紙を書いたことが1度だけあります。
どれほど演技を素敵だと思ったか!アイスダンスを楽しんで見られるように働きかけてくれることを、どんなにありがたいと感じているか!
書きたいことは山ほどあるけれど、結局、言葉にできたのは、日本語と英語を1文ずつだけでした。ペンを持つ手が震えました。
今も同じです。クリスに伝えたいことはたくさんあるけれど、どのように記せばいいのかよく分かりません。「ありがとう」しか出てこない。