キャシー&クリス、哉中&クリスのプログラムの中で、私が一番元気をもらったのは、2013-2014 SD です。

 

キャシー&クリスがこのシーズンにどれほど苦しい戦いをしていたかを少しでも知っていれば、「2013-2014シーズンのプログラムから元気をもらった」などと言ってはいけないのかもしれません。

むしろ、こちらから元気を送らなければならないくらいです・・・

 

でも、本当に素敵なプログラムでした。

(以下、2014世界選手権の映像を元に書きますね)

 

スピードに乗った滑りで次から次へと繰り広げられる動きの数々。見る者の側には、まるで作品の世界に入り込んで楽しむ以外の選択肢が無いかのようでした!

くるくると変わっていくホールドが、氷上のあちこちに様々な花が咲く風景を思わせました。

ツイズルも、花のつぼみが二輪ずつ開いていくようでした。

 

パターンダンスが好きでした。

フィンステップの細かい足の動きが、タップダンスやステッキが床を叩く様子を思い起こさせるかもしれません(音源は違いますが・・・)

ステーショナリーステップスからが、特に素敵だと思いました。

なぜなら、あたかも音楽が先にあって、音を表現するために2人の足元が動いているかのように見えるからです。

 

ハーレムノクターンの哀愁を帯びた音色とともにじっくりと滑る2人。

そして、再び踊るリッツの夜。

クイックステップに戻る時の2人が、とても快活で楽しい!

「ああ、これがクリスだ・・・」と感じました。

私がクリス本人について知っていることなど何も無いのに、何度このプログラムを見ても「これこそクリス!」と思ってしまうんです。

まるで「気分が塞ぐこともあるよね」と人の心に寄り添い、「じゃあ、こうしたら?」と力強く提案するみたいなこのシーンが大好きでした。

 

フォックストロットの時の楽器だけの音とは対照的な分厚いコーラス。高揚感を高める滑り、クライマックスにローテーショナルリフト!

ゴージャスなリフトを「見ている」だけではなく、何かしら「参加」させてもらっている気がしました。

プログラム世界を楽しむ以外ないです・・・

 

 

 

実は、今でもクリスがもういないなんて信じられないんです。

キャシー&クリス、哉中&クリスのことをどれだけ素敵だと思うかお話したいけれど、いまだにどのように書けば良いのか分かりません。

 

 

どんな状況でもファイターであり続け、見る者に元気や慈しみを与え続けてくれたクリス。

ありがとう。大好きです。