あっちの人、こっちの人 | 50代の試練と人生再設計

50代の試練と人生再設計

転落事故による肩鎖関節脱臼5など大きなケガをきっかけに、手術後の辛い痛みやリハビリなど
経験のない治療生活や
改めて自分に向き合う日々を綴ります。

自宅から駅までの道のり。
途中にある商店街は人通りも多く混雑している。
私にとってここを歩くのは恐怖。
絶対一番右端を歩く。

万が一右肩に人がぶつかってきたら・・そう考えると恐怖でしかない。
左ならなんとかなる。

私は人から見れば一見普通の人にしか見えない。
肩にゴッついプレートが入っているなんて他人には分からない。
万が一右肩に人がぶつかったら恐らく激痛でそこにうずくまってしまうだろう。
もし衝撃でプレートがずれたりスクリューが折れたりしたら即手術となる。

ある日のこと、
見た目20代後半の男性が正面から歩いてきた。
「ながらスマホ」
全く前を見ていない。
このままでは正面衝突する。
軌道上にいる私にもまるで気が付いていない。

この状況に最初は恐怖を感じていた私、
彼が手前3mくらいに接近してきた時、

恐怖は怒りに変わった。

他人に配慮しろ!

ましてやこっちはケガ人だぞ!・・・と。

私は左腕を前方に突き出し

怒りを込めた手先はグー。

あと2m、あと1m、あと50センチ、

男性はまだスマホに夢中で歩いてくる。
直前で左手をパーにした。
私の左手が男性の胸を押さえつけ彼はややのけぞりながら止まった。
すごくバツの悪そうな表情をして「あ、すいません」と小声で言い歩き去っていった。

大衆の中には生活弱者がいる。
松葉杖や車椅子など補助具を使っている方なら

それは一目で分かるけど、
重篤な病気だったり、精神的なものだったり、

私みたいに術後間もない人・・・など、

見た目では分からない弱者。
きっとたくさんいるのだろう。

だから一歩外に出たらなら周囲への配慮や気遣いが大切。


さっきのながらスマホの若者の出来事。

実は直後に、一概に責められないなと反省。
俺も以前は無頓着な「向こう側の人間」だった。
「こっち側の立場」になって初めて気づいた。


周囲への配慮とか公共マナーとか、
普通に歩いているあの人もこの人も健常者とは限らない。
一見、普通の人に見える人々、

でもじつはものすごく弱っていて、

周囲の配慮、時には支援を必要とする方かもしれない。


駅までの道のり・・・

今は毎日そんなふうに考えて歩いている。