Ken です。
もう、20年。
就職を機に、YOKOHAMA に住み移り。
そして、気楽にいまだに独り身。
適当に遊んでますが、ね。
ニックネームは、ホンキー▪トンク。
ろくでなし野郎のことだって。
少し照れるな、こんな呼ばれ方。
しかし本望だよ。

ろ▪く▪で▪な▪し

しばらくの間、俺の話に付き合ってくれるか。
恋活出会いサイト、って知ってるだろ。俺がそこで出遭った色んな出来事を話すから。
でも、キミと俺との内緒に頼む。
他の人には言うなよ、絶対に。


出逢いサイトで男女が深みに堕ちるきっかけは、幾つものパターンがある。

が、大体“終わり”方は似たようなものだ。

サヨナラを言い出す側が、男か女かの違いだけだ。

しかし、たまに意外性も紛れ込む。


サイトやLINE上で先方とやり取りを重ね、いい加減こちらの好きゴコロも暖まってきていた。

ずいぶん、ジラされたし。

会えるアポイントメントをようやく取り付けた時には、既にナニの段取り、手順まで、イメージを膨らませた。

そして、その気満々になった俺は、ギリギリのタイミングで約束の場に着いた。

………と、果たして、だ。

そこには母親らしきと、適齢期をとうに過ぎた娘らしき、の二人の女がいた。


それはないだろうよ、

お袋さんなんか同伴させてさ……………


と、思った矢先だ。

あちらからショッキングな事実が突き付けられた。

俺とやり取りしていたのは、実はお袋の方で、人付き合いの丸でダメな娘のために本人に成り済ましていたと言うんだ。


「 ごめんなさいね。

 でも、ウチの子、どうかしら?

 ………あら、お嫌? 」


渋い表情の俺を、怪訝な目つきでお袋は覗きこんだ。

いやはや、だ。

母親も仕方ない女だが、娘もどうかしてる。

よく隣り合わせに座って大人しく居られたものだ。


結局、お茶をご馳走になり、別れた。


しかし。

あれは一体なんだったんだろう。

バーチャルとリアルの境界線が曖昧なサイトの上では、こんな出来事も決して珍しくないのかもしれん。

ちなみに、娘は案外イケてる感じのお嬢だった。俺も正直マンザラでもない。

お袋が結構マジに前のめりで、終止その場の空気を支配していた。

もしかしたら、

お袋本人が、サイトで誰かと出会いたかったのかもな。

そして、それは、………俺のことか?

寒気がしてきた。勘弁だ。

俺は嵌められたのかも、な。

今となっては、ことの真相を確かめようもない。

なぜなら、

その親子とは二度と連絡を取ることはなかったからね。

サイト上のやり取りボードは、帰宅後すぐにブロックした。

当然、LINEもだ。