「扼殺のロンド」小島正樹 | のちゃのストーリーストーリー

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創作小説と書評
サブカル全般を気ままに語る

その事故車は工場の壁にぶつかってたわみ、ドアが開かなくなっていた。中には男女。女は腹を裂かれ、男は無傷のまま、死んでいた。直前にすれ違ったドライバーはふたりとも生きていたと証言、さらに男の驚くべき死因が判明して捜査は混迷を深めた。しかし事件は終わらない。第二、第三の事件が追い打ちをかける―新世代トリックメーカーが放つ渾身の一撃。
(以上引用)
物理的なトリックが、どこまでリアルかはまず置いておいて、ここまで不思議不可解な謎の提示が、最後どんな言い訳で丸く収まるのか、それがこの作者の読み応え。あえて謎解きと言わず、言い訳といっておく。もちろん、今作でも十分楽しませてもらいました。
片手で扼殺は不可能。疑いを避けるために◯◯を切り取っておいて、後で縫い付けて元に戻す、なんてトンデモトリック、凄すぎる!