OPC 17 | 影山拓斗のブログ

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その日、たまたま休みが合ったボンとモリーがシーに来ていた。
後から涼も来ると言う事もあり、久し振りに内装をこだわり仕様にしていたのだ。
ちなみに、オヤジは、客が余りにも入らない為、普段は質素な内装にしている。
当然の結果だと思うが、こだわり仕様を見た綾は、「何、この店!?」と怒って出て行ってしまった。
だが、運良く時間になっても面接に来ない綾を心配して店の外に居た果歩さんと鉢合わせた。
「もしかして、バイトの面接の人?」
「はい。ですが、失礼させて頂きます」
「ちょっと待って」
「カフェだって聞いてから来たのに、飲み屋じゃないですか。しかもイヤミな写真がいっぱい飾ってあるし、ニヤついてビデオを見てるし、こんな所で働ける訳ないじゃないですか。どうせ私は洗濯」
「洗濯がどうしたの?」
「あ、イヤなんでも」
シーでの光景を見てしまい混乱していた綾は、ここで我に返り果歩さんを見た。
「隣に行っちゃったんだ。説明不足でごめんなさいね」
「いいえ、こっちこそ取り乱してすいませんでした」
と、そこへ涼が現れた。
「こんにちは、何かあったんですか?」
普段は会釈程度しかしてこない涼が話し掛けてきたので、果歩さんは、一瞬、キョトンとしてしまった。
「あっ、え~と」
「果歩さん、どうしたんですか?そんなに驚いて」
「だって涼が私に話し掛けてきたからさぁ。初めてだよね?」
「やだなぁ、果歩さん。俺だって28ですよ。会話ぐらい出来ますって」
イマイチ会話が噛み合わないので、果歩さんは呆れ顔だが、初めての事なので会話を続けた。