●経験から確実に学べる人とそうでない人の差はどこなのか
両者の違いは、経験の振り返り方にあります。
成長につながる学びを得たいと考える人におすすめの振り返り方が、「経験学習モデル」というフレームワークを使うことです。これは、「具体的経験」・「内省的観察」・「抽象的概念化」・「能動的実験」のプロセスを循環することで、経験から学びを得るというもの。
1.具体的経験:成功や失敗などを経験する
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2.内省的観察:1の経験から学んだことを振り返る
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3.抽象的概念化:2の内容を一般化することで、ほかの状況にも適応できる知識やルールを見つける
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4.能動的実験:3で得た仮説を実証するため、新たなアクションを実践する
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ポイントは、経験のあとに振り返りを行ない、次の経験に生かすこと。成功や失敗の結果だけに注目するのではなく、過程に重きを置いて経験から学びを得、次の経験に応用するのです。
じつは経験を振り返るときには、反省しないのが大切なのです。
人間が学ぶためには心理的安全性が確保されている必要があり、ネガティブな感情を抱いているときには学べないことがわかってい」る
では、反省しないのであれば何をすればいいのでしょうか。その答えは、熊平氏によれば「内省」です。
経験からしっかりと学んでいくには、「リフレクション」が欠かせません。リフレクションとは、「内省」という意味です。もう少し踏み込んだ表現をすると、「自分をメタ認知すること」となるでしょうか。
つまり、成長するには、ネガティブな感情がひもづく反省ではなく、より客観的に自分を見つめる内省が必要なのです。
意識しなければきちんと内省できないことも新たな発見でした。成長するために大切なのは、反省ではなく内省なのだということを身に染みて感じました。
経験から学びを得られるようになれば、自身の成長を実感でき、仕事でもより成果を出せるようになるはず。