「変な家」のnetfilmsのレビューを勝手に直してみた | 好きなことだけで生きられる

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こちらのレビューです。 



Before


まずは今作でも重要な役を演じた佐藤二朗氏に対し、吉田鋼太郎氏、香川照之氏、ムロツヨシ氏を引き合いに出しながら、私が過去作で「演技がとにかくうるさく、物語が入ってこない。日本映画の悪癖」と書いたかつての発言に対してお詫び申し上げたい。本当申し訳ありませんでした。強迫性障害と本人が公に発表した今となって見れば私の発言は軽率だったと反省しております。佐藤二朗氏も俳優を続けながら、その病気と長く付き合う覚悟を持っておられるようで、今後は彼の一挙手一投足を外野から見守りたいと思う所存であります。然し乍ら作品の評価は俳優の症状とはまったく別の視点での話だと思い、正直な批評を書きたい。「雨男」の名前でオカルト専門の動画クリエイターとして活動している雨宮(間宮祥太朗)は、ある日、マネージャー(DJ松永)から相談を受ける。結婚した身重の妻と共に一軒家に引越し予定であるが、その間取りが妙だというのだ。大島てると呼ばれる事故物件サイトの影響は大きく、スマフォ一つで心霊ツアーならぬ事故物件ツアーをやっている人も案外多いのではないか?私はGoogleマップとの当てぶりで既に近所の殺人現場の散策は一通りした。


 原作は本屋さんに行ったら嫌でも平積みしてある光景を見る覆面ライター・YouTuber雨穴による人気動画『変な家』とその前身である同タイトルのウェブメディア記事を元にしたミステリー小説だが、なるほど、事故物件ではなく部屋の間取りからその家の異常さに気付くあたりが極めて新しい感覚のホラーである。雨宮の相棒となるのはミステリー愛好家の設計士で、オカルトネタの提供者である栗原(佐藤二朗)という男なのだが、彼が見るからに変人というのが笑いどころなのかもしれないが、その目論見がそもそもくどく、佐藤二朗氏の演技は正直言って今回もうるさい。入場料を払って観ているので一通りの批判はご了承願いたい。原作は未読だが、そもそも間取りという平面図から起こり得る事象を予測する辺りのどこにも映像にすべき案件だと感じられないのだが、事実との相違はないだろうか?雨穴の『変な家』が流行っているので、なる早で映画化権押さえちゃいました的な東宝の青田買いがあり、けれど映画は映画だから平面的な間取りよりも立体的な説得力が必要で、おそらく雨穴的なオリジナル作品のアイデアというのは平面から読み取れる狂気であるにも関わらず、それを立体的にやろうとしたら村の因習ならびに〇〇供養になっちまった感がありありと感じられる。本人は嬉々として演じているのかもしれないが、闇堕ちした高嶋政伸の笑えないJホラー感は30年遅い。やはり昭和の時代の金田一耕助と村の因習という世界線では令和の時代には無理だ。エンドロールで石坂浩二とあったが一体どこに出ていたのかさっぱりわからない辺りもその微妙さに拍車を掛ける。





Afta


「雨男」の名前でオカルト専門の動画クリエイターとして活動している雨宮(間宮祥太朗)は、ある日、マネージャー(DJ松永)から相談を受ける。身重の妻と共に一軒家に引越す予定であるが、その間取りが妙だというのだ。スマホ一つで心霊ツアーならぬ事故物件ツアーをやっている大島てるのサイトの影響も大きい。


原作は本屋で平積みしてある光景を見かける覆面ライター・YouTuber雨穴による人気動画『変な家』と同タイトルのミステリー小説。事故物件ではなく部屋の間取りから異常さに気付かせるあたりがなるほど新しい感覚のホラーである。だが、雨宮の相棒となるオカルトネタの提供者である栗原(佐藤二朗)の演技が正直言ってうるさい。見るからに変人というのが笑いどころなのかもしれないが、その目論見がくどい。入場料を払っているので一通りの批判はご了承願いたい。小説ならではの魅力的な設定が映像化に伴って生かされていないのではないか。原作を未読のため比較した判断はできないが。儲けに目が眩み早めに映画化権を押さえただけの東宝の思惑を感じる。映画は小説以上により立体的な説得力が必要とされるもの。おそらくオリジナル作品のアイデアは小説ならではの感じられた狂気を映画では説得力を持たせられずありきたりな村の因習ならびに〇〇供養にしてしまった感が否めない。全く恐くなかった。闇堕ちした高嶋政伸の笑えないJホラー感は30年遅い。昭和の時代なら金田一耕助VS村の因習で通用したかもしれないが令和の時代では通用しない。エンドロールで石坂浩二とあったが一体どこに出ていたのかさっぱりわからなかった。その辺りも微妙さに拍車を掛ける。


●補足

重要な役を演じた佐藤二朗氏に対しお詫び申し上げたい。吉田鋼太郎氏、香川照之氏、ムロツヨシ氏を引き合いに出しながら、過去作で「演技がとにかくやりすぎで、物語が頭に入ってこない。日本映画の悪癖」と書いたから。本当に申し訳ありませんでした。強迫性障害と本人が公に発表した今となって見れば私の発言は軽率だったと反省しております。俳優を続けながら、その病気と長く付き合う覚悟を持っておられるようで、今後はあなたの一挙手一投足を外野から見守りたいと思う所存であります。然し乍ら作品の評価は俳優の症状とはまったく別の視点での話だと思い、正直な批評を書きました。