「流浪の月」に思うこと | 好きなことだけで生きられる

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本「流浪の月」を読みました。

凪良ゆうさんの作品です。

586人って何?

全国の書店員が今一番売りたい本を投票で決める「2020年本屋大賞」の大賞作品が、4月7日(火)に発表されました。今回、1次投票では全国586人の書店員、2次投票には358人が参加。大賞に選ばれたのは、凪良ゆうさんの小説「流浪の月」でした。

今作の主人公は、誘拐された少女と誘拐した大学生。家に帰れない少女は、公園で出会った19歳の青年に助けを求め、その青年は少女を受け入れる。ところが、世間からは誘拐事件として捉えられてしまい、少女は被害者として同情され、青年は加害者として糾弾されてしまう。お互いに深い傷を抱えたまま大人となり、15年の歳月を経て再会した2人の姿を通して、世間からは理解されない真実が浮かび上がってくるというストーリー。

WEB記事「マイナビニュース」より

2020年の本屋大賞に選ばれたのも読んでみたいと思ったきっかけになりました。

読むまでは、どんな話なのか全くわかりませんでした。

あらすじ

家内更紗(かない さらさ)は小学生の頃、大好きな両親の元で平和な暮らしを送っていた。

重たいものを嫌い自由に生きる母と彼女を愛する寛容な父。

そこには規律に縛られない自由な雰囲気があった。

しかし、ある事情で両親を失い、伯母の家に引き取られる。

そこは両親との生活と違い「常識」に満ちた窮屈な空間だった。

自分の居場所がないと感じていた帰り道、1人の青年に家へ来ないかと誘われる。

彼は、更紗が学校の友達と遊んでいる公園のベンチに座り、自分たちをじっと見ている「ロリコン」と噂されていた人だった。

名前は佐伯文(さえき ふみ)、19歳の大学生だ。

噂と違って彼は危ない人ではなく、更紗の自由を尊重し、嫌がることは一切せず、文との暮らしは彼女にとって安息の場所になった。

しかし、その生活も、彼が幼女誘拐事件の犯人として逮捕され終わりを迎える。

大人になった更紗は、当時世間を賑わせた「家内更紗ちゃん誘拐事件」の被害者としてひっそりと生きていた。

自分のことを知る人たちは彼女に対し「かわいそうな被害者」として接してくる。

真実から外れた善意に息苦しさを覚えていたが、ある日偶然、文と再会することになる。

WEB記事より



更紗と文。

周りの目は、幼女誘拐事件の犯人と被害者という目で見られてしまいます。

お互いは、出会った時も再会した時も互いを信頼し合える関係は変わりませんでした。

9歳で両親と別れ、親戚の家で過ごすことになった更紗。

息苦しい生活は彼女の心を押し潰そうとしていました。

母親の敷いたレールの上を歩むことに何の疑問も抱くなかった文、

公園で出会った少女が、誘うと彼の部屋について来ました。

一緒に生活した時間は、二人にとって濃密な時間でした。

時がたち、同棲している恋人に実家に行くことを誘われています。

やがて、恋人から暴力を振るわれ、行き場のない更紗は文の元に向かっていました。

再び、互いの信頼関係を確認します。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。

それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。

二人を誤解する人のせいもありそね地を離れることになります。

それでも、周りの誤解に惑わされず、更紗は文と一緒に生きることを決意します。

事実と真実は違う。

文は思います。

理解してくれる味方がいてくれるのは心強い。

しかもふたりもいる。

親の期待に応えることに限界を感じ成長することをやめた文と両親と別れ叔父叔母や周囲の期待に応えることに息詰まった更紗。

文と一緒にいるときは、自分を自由に解放できる更紗。いままで味わったことのない生活の豊かさを更紗を通してたくさん味わうことができた文。


男女の恋愛感情ではない互いを認め合い必要とする関係性を描いたこの作品には、今自分が理解されずにつらい思いをしている人に、大丈夫必ずそんな気持ちを理解し合える人との出会いがあると励まし応援しているようにも感じます。