先日、職場のある職員からの相談がありました。

お子さんに発達障害があり、仕事と家庭の両立がどうしても難しい。シングルマザーの方です。

私の息子のことを知っている彼女の上司が最初に私に相談にきたので、「自分でよければ話聞くし、自分の経験も伝えるよ」と言っていたのでした。

上司と一緒に来た彼女に、最初にこう伝えました。

「うちの子も発達障害がでした。知的水準もグレーがゾーンで、将来は施設のお世話になるのだろうと思っていました。でも随分と改善しました。これから社会に出ても自分で生きていけるなと今は思っています」と。

そして、食生活が変わり栄養が不十分であること、農薬や添加物や薬といった化学物質が大量に使われていることなどの現代の問題を伝えました。

そのうえで、うちの子の小さい頃の様子を話しながら、彼女にも聞いていきました。

 

話すほどに、重なっていく

うちの子は、はいはいをせずに、いきなり立ち上がったんです。

「うちの子も、同じです」

歩き始めても、つま先立ちのような不安定な歩き方でした。

「そうなんです。うちもそうなんです」

動きはふにゃふにゃとぎこちないのに、体は異常に硬い。体幹が弱くて、いつもふわふわ歩いているように見える。ラジオ体操すらスムーズにできない。

これも同じでした。

出産のときは難産で、陣痛促進剤を使い最後は吸引だったこと。これも同じでした。

偏食も激しくて、決まったものを少量しか食べられない。感覚が過敏で音や感触に非常にナーバス。肉や生野菜は感触が苦手なのか、かむ力も弱く1時間かけても2時間かけても飲み込めない。このあたりも同じでした。

「うちはパンばかりで。飲み物もジュースや炭酸ばかりで、水やお茶は飲まないんです」

うちは逆に、白いごはんばかりでした。

でも、こういう特性のある子には、白いものを好んで食べて、それ以外が食べにくいという共通点があるようです。

お腹の調子が悪いことも同じでした。うちは便秘でしたが、彼女のお子さんはずっと下痢が止まらないと言います。

話が進むにつれて、彼女の目からみるみる涙があふれました。

同時に私がいろいろ話すので「なんでそんなこと知っているの?」とばかりに口をポカンと開け驚いている様子でもありました。

 

もうひとつ、重なったこと

そして彼女はこう言いました。

「背筋を伸ばしなさいとかちゃんとしなさいとか、といつも口うるさく言ってしまうんです」

彼女自身がとても真面目な方で、こうしなければいけない、という思いが強い。だからこそ、できない子どもにイライラしてしまう、と。

それは、昔の私そのものでした。

 

できることから

難しいことは言いませんでした。

栄養をきちんと入れることと、腸内環境を整えることを意識して、できることだけすればよいと伝えました。

まずは水と塩を大事に、と伝えました。塩はミネラルたっぷりの天然塩を使うこと。

それが出来たら、出汁をしっかりとった味噌汁を作ること。パンをごはん(慣れたら玄米入り)にしてみること。

昔から日本人が食べてきたものを、少しずつ取り入れてみたらどうでしょう、と伝えました。

そして、これが一番大事だと思うのですが、「自分の心の持ち方が変わったときに、相手が変わる」ということ。

私も、社会の枠に何とか当てはめなければと必死で、厳しくしすぎていた頃より、力を抜いてからのほうが、息子はずっと伸びたのです。

きちんとさせようとするほど、うまくいかない。

最初は涙を流していた彼女が、最後は笑顔になっていました。

「同じような子が実際に変わっているのを知って、安心しました。自分にもできそうな気がします」

 

食のこと

このとき、印刷して渡した記事があります。

荒れた中学校に赴任した校長先生が、給食を週5日の米飯に変え、地元の魚と野菜のおかずにしたところ、非行やいじめが減り、成績も上がっていったという話です。

彼女も、一緒にいた上司も、読んでとても感動していました。

 

給食で学校を変えた奇跡のストーリー・大塚貢先生に学ぶ「食」の大切さ

https://miso-press.jp/feature/taidan/2249/

 

 

一時間の話を終えて

気づけば一時間ほど話していました。

いつもは、やらなければならない仕事に追われています。

それも大切なことなのですが、なんだか久しぶりに人の役に立てたな、いい仕事をしたな、という実感がわきました。

そして思いました。

私は本当は、こういうことがしたかったのかもしれない、と。