二年生の修学旅行が終わり、金曜日に帰郷して昨日の土曜日はもう朝からのレッスンに、全員集合というハードスケジュールだ。
みんなミュージカルの台本を京都奈良まで持参し、読み込んできたとの事。

そういえば、10年ほど前、私の所属する演出家たちの学会が奈良にあり、
奈良市内を歩いていたら、前女生と出会ってびっくりしたことがあったな。

私に気がついて走り寄ってきた生徒たちも言っていたが、何だか、神がかりのような深い縁を感じてしまった。

前女ミュージカルの稽古は、台本がとびとびの場面で提出されるので、キャラクターが作りにくい。全体を通して読み合わせができないのだ。

演出家としては、舞台構成の決定的なプランが出せないから、そのつど工夫して、台本完成のときに調整することになる。
部員もそのことを承知の上で、歌・ダンス・演技・衣装・小道具などの係活動を進めている。
賢い生徒でなければ、なかなかできないことで感心する。

第五場  前橋中学における青空教室の場
第六場  前橋高女における夜の体育館の場

まだ手探り段階であるが、キャスト全員が集中していて、指示に反応し、それぞれの工夫もある。
観客の心をつかむ演技、全体と自分の位置を数学的に組み立てる動き。
徐々に役割がわかると、表情に力が出てくる。
簡単にはできないが、苦しみ悩むことのひとつひとつが、遥かかなたの
蒼天に向かう布石である。