5人の空(おまけ①) | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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おまけ①


ハワイから帰って来て何日経っただろうか。


マネージャーの斉藤から相葉は一通の封筒を渡された。

仕事が終わってマンションへと帰る車の中だった。



「何?」


「あ、それね。事務所に届いてたみたいです。」


「事務所に?」


相葉は、封筒の裏を見た。



裏には“高橋”とあった。



「あっ!」

相葉は思わず叫んでしまった。


運転席の斉藤が後部座席の相葉をミラー越しに見た。


「どうしました?」


「いや。」


斉藤はふぅーとため息をついた。


斉藤も高橋と言う名前は見ていた。



今頃またなんだって手紙なんて...


あの事件の事は斉藤にとって嫌な思い出しかなかった。


けれど...


5人にとってはむしろ絆が深まった出来事でもあった。


本当は警察に突き出すところだが事件にしてしまうと“おおごと”になってしまう。


それこそ、週刊誌やらテレビやら...大変なことになりかねない。



高橋本人も一度は警察に行くと言った。


けれど、あの5人がそれを止めた。


社長もそれはしないでくれ、しなくてもいいと言ったんだ。


そもそも相葉が一番嫌がった。


『俺は大丈夫だから』と。


高橋は一度社長に会いに来た。


謝って済む事ではないけれど...と。


深々と頭を下げた。


社長も特に怒るわけでもなく穏やかに言った。



「もう、いいよ。すべて終わった事だ。」


高橋はもう一度頭を深々と下げると部屋を出て行った。



相葉は、封筒の“高橋”と書かれた名前を見て思い出した事があった。






カズが泣いていた。


リーダーの怪我の事で。


カズが泣いているのにリーダーは笑ってたんだ。




ハワイから帰って来て割りとすぐの頃だった。




続く