すれ違いのクリスマス2(翔) | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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翔は私と潤くんを玄関まで送ると優しく手を振った。


「またね」


「今日はありがとう、じゃあね」

私が手を振るといつもの優しい笑顔を私に向けてくれる。





私と潤くんは玄関を出て帰る方向へ歩き出した。


「ユキちゃんってわかりやすいよな。」
潤くんが、私を見て言った。


「えっ?なに?」


「翔の事好きなんでしょ?」
横目でチラッと私を見る。


「まさかっそんなわけないでしょ。」


「そんなわけあるでしょ?すっごいわかりやすいのな。」
そう言ってクスッと笑った。


「もぅいいじゃんっ翔には彼女もいるんだし。」


「いいの?友達で?」


「いいのっ」


すると潤くんが立ち止まり夜空を見上げた。


「なに?潤くんどうしたの?」


「いやさ…昔、翔もユキちゃんの事好きだったんだ。」


「えっ?」


「だけど…」









―翔の部屋(回想)


―ねぇ、この間一緒に連れて来た子可愛かったじゃん?


―あぁ、ユキ?


―うん


―実はさ、オレ好きなんだよね。

照れたように話す翔。


―そっか。


―だけど、全然ダメ…向こうは友達としか思ってないみたい…。


―でもさ、この間会った時は、仲良かったし、お似合いじゃん?


―そうかな?








夜空にはキラキラと光る星がたくさん見えた。


「だけど、ユキはオレの事友達としか思ってないみたいだって言ってた。」


「潤くん、それ本当?」


「うん」


「そっか…すれ違いだ、私たち…」


「まだ間に合うんじゃない?」


「もういいの。彼女の事本当に好きみたいだったし、今日だって、私と潤くんをくっつけようとしてたし。」
私は夜空を見上げる潤くんをおいて歩き出した。


「気持ちぶつけたら?後悔しない?」
潤くんが私に追いつきながら言った。


「私、片想いのままでいいの。友達のままの方がいつまでも友達でしょ?」


「ん?どういう事?」


「恋人になっちゃうと別れが来るけど、友達なら別れなくていいでしょ?わかる?」


「あぁそういう事…」
潤は納得したようにユキのあとを歩いた。


「ねぇ、クリスマスだしイルミネーション見て帰らない?」


「いいよ。」



先に歩くユキの後ろ姿を見ながら潤が小さく言った。


「いつか気持ちが俺に向くまで友達でいるか。」




「潤くん、なんか言った?」


「別にっ」


「嘘っなんか言ったっ」


「言ってないって」


「もうっ」





今は片想いでいい。


好きだって伝えたら壊れてしまいそうだから。


友達でいて、ずっとそばにいた方がいい。


片想いも悪くない。




終わり