君を想うと切なくて(ニノ)15 | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

まったり、嵐さん小説を書いています。日々の出来事も書いています。お時間ある時にゆっくり覗きに来てください。コメント、いいね!喜びます(*^^*)
気になったらぜひ読者登録もお願いします.*・゚ .゚・*.

15「本番中の告白」


ユウコは、自分を握っている手をじっと見つめていた。


すると、後ろから二宮がユウコに囁く。



「俺、ユウコのこの手好き。」


えっ?!


ユウコは急にそんな事を言われて更に下を向いてしまった。


「顔、上げて。」
そう言われても顔を上げる事も振り返る事も出来ない。


二宮は、ユウコの手をギュッギュッと握っていた。


監督の「はい!次行きまーす」の 声でユウコはやっと顔を上げて前を見る事が出来た。


「行きまーす」と二宮の後ろにいた アシスタントが二宮の背中を軽く押した時、




「好きだよ。」




と、二宮がユウコの耳元で囁いた。
二宮はそのままユウコの髪ごしから耳に軽くキスをした。


 「えっ?!」と声にならない声を出した瞬間2人は前に滑り出した。



滑り台は思ったよりスピードがありその恐怖に2人は怖いと言うよりも笑ってしまっていた。
 

二宮はユウコの手をしっかりと握っていた。


滑り台の上で何度か撮影したあと、ユウコの頭は混乱したまま撮影は終了した。



ユウコは、最後まで二宮をちゃんと見る事が出来ないままスタジオをマネージャーと後にした。


「お疲れさまでした。」

そう言ってマネージャーとスタジオから出て通路を歩いていた。




その頃、二宮はユウコが出て行ったドアを見て、ソワソワして落ち着かずスタジオをキョロキョロし出した。



「どうしました?」
スタッフに声を掛けられ、一瞬ハッとした。


「あの…お手洗いへ…」


「あ…どうぞ」とスタッフに言われスタジオを出て通路に出ると二宮は走り出した。


マネージャーと歩くユウコの背中を見つけると「ユウコっ!」と二宮はユウコを呼び止めた。




後ろでカズの呼ぶ声がしてユウコは振り返った。


「カズ…」

それを見ていたマネージャーが二宮の前まで歩いて行った。


「二宮さん?誰か見てたらどうするんです?」と二宮をちょっと睨んだ。


「わかってます…」と二宮は頭を下げた。


「ユウコと話がしたいんです。」


「カズ…」


「でも、ここじゃ目立ちます。」


マネージャーの声など聞こえなかったかのように二宮は、ユウコを見つめた。


「ごめん。さっきの本当だから。」


「カズ。なんで…」


「もう、我慢出来なくて…やっと会えたんだ。」



その時、通路に小さく人影が見えてマネージャーは慌てて「誰か来ます。」と言うとユウコの手を引いて行ってしまった。


「カズっ」ユウコはマネージャーに手を引かれながら振り返った。


二宮は、ユウコに何か言おうとしたがうまく言葉が出て来ない。



「ユウコ、俺ちゃんと好きだから。」


二宮がやっとの想いで叫んだ時にはユウコの背中は小さく遠くなっていた。



ユウコにカズの声は届いただろうか…?


二宮はユウコの行った方をジッと見つめていた。


一人のスタッフが「二宮さん?」と呼びに来た。


先程、後ろから来た人影はこのスタッフだった。


「誰かと話してたんですか?」


「いや…」二宮はそう言うとスタジオへと戻って行った。



ユウコ。


本当に好きなんだ。


ちゃんと気持ちを伝えたい。


どうしたら、ユウコに想いは届くんだろうか…



続く