君を想うと切なくて。(ニノ)6 | ニノのこと♡少し韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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6『確かめたい気持ち』



「ただいま〜」
と、カズはユウコの部屋へと帰って来た。


「あれ?いないのかな…?」

カズは、真っ暗な部屋の電気を付けた。



なんだ、いないのか。
せっかく早く帰って来たのにな。


カズは、キッチンに行き冷蔵庫を開けるとペットボトルを出して水を飲んだ。


ふと、ダイニングテーブルを見るとメモが置いてある。


ん?


カズは手に取ってメモを読んだ。


『カズへ

CMの仕事が決まったの。ちょっと事務所まで行って来るね。 ユウコ』



「へぇ、あいつ良かったな。最近仕事ないって言ってたからな。」


カズは、ちょっと嬉しくなり口元が緩んだ。ユウコ、早く帰って来ないかな。

あれ?そういえば、俺もCM撮影が近々あるって言ってたな。


カズは飲んでいた水のペットボトルを冷蔵庫にしまうと、代わりに缶ビールを出した。


ソファーに座りながらビールを飲みテレビを付けた。

しばらく見ている内にウトウトして眠ってしまった。



それからしばらくすると「ただいま」とユウコが帰って来た。
電気がついているのを見て、カズが帰って来ていると思ったユウコは、

「カズ帰ってたんだ?今日は早かったんだね。」と話しながらリビングまで向かった。


リビングに行くとソファーに横になって眠っているカズが見えた。


「カズ、カズ」
ユウコが何度か揺するとカズが目を覚ました。


「ん?ユ…ウコ?」

カズは、うっすらと目を開けてユウコを見て微笑んだ。


「カズ、寝てたの?」
ユウコはカズの顔を覗き込みながら微笑んだ。


「お帰りユウコ。こっちおいで。」
カズがソファーに仰向けになったまま両手を広げる。


ユウコはソファーの前で膝をついてカズの胸に頬をうずめた。


カズがギュッとユウコを抱きしめる。


「ユウコ、CM決まったの?」


「うん…」


ユウコがカズの胸から顔を上げるとカズはユウコの頭を自分の方へぐっと寄せ、唇を重ねた。


軽く、そして強く。


「カズ、お酒臭い…」


「そんなに飲んでないよ」


「本当?」


「うふふ、本当だってっ」


「そう?カズお腹は?空いてない?」


「空いた…」


「今、何か用意するね。」
ユウコが立ち上がるとカズがユウコの腕をつかんだ。


「もうちょっと…」

カズはそう言ってユウコの腕を引っ張った。


引っ張られたユウコは、そのままカズの胸の中におさまった。

「カズ、酔ってるの?」


「酔ってないよ。」
カズがユウコの髪をなでる。


「カズ?」


「ん?」


「覚えてる?」


「何?」


「約束。」


「約束?」


ユウコが顔を上げてカズを見た。
カズもユウコを見る。


「小さい時、私に結婚しようって、」


「え〜そんな事言ったかな…」カズは片手で自分の口元を触った。


「やっぱり、忘れちゃったよね…」

ユウコはまた、カズの胸の中に顔をうずめた。



当たり前だよね。
そんな小さい時の事なんて覚えてないよね。ユウコは、ちょっとがっかりした。

ユウコは、もう一つだけカズに聞いてみたい事があった。



「ねぇ、カズ?」


「んー?」


「カズは、私の事どう思ってるの?」


「どう…って?」


「だから、私まだ、一度もカズに好きだって言われてない…と思うの…」


「……」

カズの返事がない。


「カズ?」
ユウコが顔を上げる。


「寝ちゃったんだ…(笑)」


もう、カズってばっ…

せっかく聞いたのにな。


しかも、CMの事まだ言ってないよ…。


私、ちゃんと、カズに想われてるのかな…。

私の方がちょっと年上だし。

私なんか…


テレビでは、カズが笑っていた。
女性ゲストと楽しそうに会話している。


すごく楽しそう…


テレビにいるカズは、いつものカズとは違うみたい。


私にはあんな風に言ってくれない。


女性ゲストに「可愛い」って言ってる。


ユウコは、切なくなって泣いてしまった。
カズが起きてしまわないように、声を殺した。

辛いよ、カズ…。


「カズ、好きだよ…」


近くにいるのに、遠く感じる。

なんでかな?

唇を重ねても何だか寂しさだけが残る。

その時、テレビに映るカズは、カズではなく、二宮和也だった。


アイドルだもん、仕方ないよね…。




続く