片想いと親友と。(翔潤) 10 | ニノのこと♡少し韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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10

あかりは、家に帰ってからもなかなか寝付けなかった。


潤は、きっと最後のデートのつもりだったのかもしれない。


最後のキス。


あかりは、自分の唇を軽く触った。



私は、どうしたらいいんだろう?


本当は、翔が好き。


だけど、潤は私の為に考えてくれている、本当に優しい人。


自分の気持ちに正直にって難しいよ、潤。




ーーー


次の日。

夕方。


俺は、いつものカフェで潤くんを待っていた。


話したい事。
あかりの事だろうと予想はついていたが、ドキドキしていた。


しばらくして、潤くんが入り口から入ってくるのが見えた。


潤くんは、キョロキョロして俺を探し見つけると、よっと軽く手を上げた。



「ごめん、待たせちゃって。」


「いいよ、大丈夫。」


「今日も寒いよな…。」


「あぁ、明日雪みたいだよ。」


「寒いわけだよな。」

しばらく沈黙が続いたあと、俺はドキドキしながらも率直に聞いた。



「で?話したい事って?」


「あかりの事なんだけど」


「うん…」


「翔さん、あいつの事どう思ってる?」


俺は分かってはいたが、唐突なその質問に一瞬ドキッとして、飲んでいたコーヒーでむせてしまった。


「ゴホッゴホッ」


「ちょっと、大丈夫!?」


「ごめん、大丈夫。急にそんな事聞くから…びっくりするだろ。」


「急にって言うか、前から気になってたんだ。」



「あかりは何度も言うように妹みたいな存在だよ」



「本当に?」潤くんは、俺を真っ直ぐに見る。


なんだか吸い込まれそうなその目差しに嘘をついている罪悪感が押し寄せてきた。

「昔…好きだった。」
俺は更に嘘をついてしまった。


「昔?」


「そう、昔ね。」


「ふ~ん。」潤は何かを分かっているような顔をした。


「何?」俺は動揺を隠すように平静を装ったが潤くんにはバレていたようだ。


「翔くん、今も好きでしょ?」


「うん…」


「ほら、やっぱり。」潤くんは俺を真っ直ぐ見た。


「えっ?えっ、違う違うっ、ちょっとボーっとしてて。」


「いいよ、分かってるからさ。」


俺はそれ以上否定出来なかった。
やっぱり気付かれていたか。


やっぱり潤くんに隠し事は出来ない。


そう思った。


「あかりも好きだよ。翔さんの事。」


「ブハっ」
俺は潤くんの言葉にまた驚いてコーヒーを吹き出してしまった。


「ちょっとっ、翔くんっ」


「ごめん…ゴホッゴホッ」


「あかりが俺を好きだなんて、何を根拠に…。あいつは自分で潤くんが好きだって言ってたんだ!」


「分かってないよ。翔さん。彼女を見てれば分かるよ。」


「だけど今は、潤くんの彼女だろ?」


「あかりは、俺を好きなわけじゃない。」


「だからって、俺にどうしろって言うんだよっ。」


「だからっ!」
潤くんは、俺を真っ直ぐに見た。
そして、こう言った。


「あかりを頼むよ。あいつ意外とドジだからさ…」


「知ってる。」


「寂しがりだし…」


「知ってる。」


「泣き虫だし…」


「知ってる。」


「翔さんが、一番よく知ってるだろ?ずっと見てきたんだから。」


「うん。」
俺はコーヒーカップを見つめたまま潤くんを見る事は出来なかった。

きっとなにもかもお見通しなんだろう。


「じゃあ、帰るね。」

潤くんは、席を立つと静かに店から出ていった。



続く