片想いと親友と。(翔潤)9 | ニノのこと♡少し韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

ニノのこと♡少し韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

まったり、嵐さん小説を書いています。日々の出来事も書いています。お時間ある時にゆっくり覗きに来てください。コメント、いいね!喜びます(*^^*)
気になったらぜひ読者登録もお願いします.*・゚ .゚・*.

9


あかりは、一通り部屋を片付けたあと、ソファーに座った。


今日は、仕事休んじゃおうか…。


あと5分もしたら、出勤しなければならない時間だった。


あかりは、ソファーに寄りかかりそのまま横になった。


自分の本当の気持ちに今頃、気付くなんて…。




ーーー


潤は、しばらく天井を見つめていたが、枕元にある携帯を手にして、どこかに電話をした。



ー翔さん?今日忙しい?


相手は翔だった。


潤は、「話したい事があるから」と明日翔と会う約束をした。



電話を切ると潤はリビングへ移動した。


部屋は綺麗に片付けられていた。


見るとあかりがソファーで眠っていた。

「あかり。風邪引くよ。」
潤は、あかりを揺すって起こした。


「あっ、寝ちゃった…。」


「今日、仕事は?」


「あっ!!今何時?」


「えっ、9時だよ。」


「ダメだー。遅刻。」


「何やってんだか。」
潤は、あかりの隣に座って微笑んだ。


「今日は休む。」


「大丈夫なの?」


「うん…。」


二人の間に沈黙が流れる。




「あのさ…」
あかりが先に口を開いた。


「ん?」


「さっきの…」


「さっきの?」


「答えは私が決めて、って言う・・・」


潤は、しばらく何も答えずに黙っていた。


「潤?」


「明日、翔さんと会うよ。」


「えっ?」


潤は、軽く微笑んであかりの頭を撫でた。


「自分に素直になりな。」


「潤くんっ」


「おまえは優しすぎんの。いいんだよ。自分の気持ちに正直になれば。」


あかりは何も言えなかった。


潤は、優しい。


そして、それは返って自分を傷付ける。
潤は、バカだよ。


分かってない。


「ほらっ、今日休むんでしょ?そんな顔してないで、出掛けるよ。」


「えっ?どこへ?」


「デート。」

潤は、笑顔でそう言った。


もう二人でデートする事なんてないかもしれない。
最後かもしれない。


潤は、そう考えていた。



二人は、潤の運転で海までドライブした。


砂浜を二人で歩いてみた。


「冬の海もたまにはいいね。」


「だろ?」


「ちょっと寒いけどね。」
あかりが笑った。


「おまえ、やっぱ可愛いな。」


「もぅ、急に何言ってるの。」
あかりは照れて赤くなっていた。



潤は、そんなあかりの顔を覗き込んで、「笑ってる方が可愛いって事。」
そう言って微笑んだ。


「潤は、照れるような事平気で言う。」

あかりは、ちょっとふてくされた。


その時、急に風が強く吹いて二人の前を砂が舞った。


「すごい風。」


「さみーっ」潤はポケットに手を突っ込んだ。


「帰ろっか?」


「そうだな。」


潤は、車まで戻ろうとしたあかりの腕を引っ張り自分の胸に引き寄せた。


「潤?」


潤は、海に沈んでゆく陽の中であかりにキスをした。
優しくそっと。



続く。