どうしようかと物置の陰から様子を伺っていると、肩をポンと叩かれた。
松本は、びっくりして振り返った。
「わっ!」
そこにはニコニコした二宮が立っていた。
「カズっ!!どうしたの?」
「一人で抜けがけ?」
「抜けがけって言うか…それより大丈夫なの?」
「大丈夫って?」二宮はちょっと不機嫌そうに松本を見た。
「だって、カズ...リーダーは怪我するし、カズのマンションの前での事件だし。」
「だから、なんなんですか?」
松本はこれ以上いろいろ言っても仕方ないと思って黙ってしまった。
「松本さん?どうします?相葉くん、助けます?」
「う~ん、あの部屋に雅紀がいるのかな?高橋が出てくるまで待つか。」
二宮は、高橋が入っていった部屋を見て、「とりあえず高橋が出てくるまで待ちますか?」と言って物置の扉を開けた。
「えっ?この中に入るの?」
「えっ?入らないの?だって見つかっちゃうしここにいると怪しまれるよ。」
「だけど、中に入ったら様子が見えないじゃん。」
「潤くん、よく見て。」
二宮は物置の中を指さした。
物置の中を見ると小さな窓らしきものがあり、格子窓になっていて隙間から外が見えた。
松本、二宮はその隙間からそっと覗いた。
「出て来ないね。」
「うん。」
どのくらい、物置から見ていただろうか。
高橋が出てきた。
すっかり日が暮れて外は暗くなっていた。
続く