震える舌 | 映画感想 【DVD CS放送 】ネタバレ

映画感想 【DVD CS放送 】ネタバレ

DVD、CS放送映画の感想やらネタバレやらを書いていきたいと思います。ホラー、サスペンス、ファンタジーものが好きです。


久々更新でございます( *・ω・)ノ

1980年に公開された邦画史上最恐のトラウマ映画として名高い作品。

破傷風を発症した少女とその両親の闘病記となっております。

これだけの説明だとただの医療ドラマでトラウマ要素なんて皆無の様に思えますが

ところがどっこい(゚д゚)

そんな甘いもんじゃございやせんヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ

この映画の最大のトラウマ要素は破傷風の症状でございます。

まだ年端もいかぬ幼い少女が自身の舌を噛みきる

痙攣症状によりまるで悪魔に取りつかれたかの様な動きを繰り返す姿

舌を噛んだことによる出血で喉に詰まった血を吸い出す他 生々しい治療の数々などなど。

目を背けたくなるようなシーンが多数あります。

破傷風は光や音に過敏になりそれが原因で上記の様な発作を起こすので病室の窓と扉は黒い布で覆われ一切の光を通さず、そのため大半のシーンが薄暗くその中で少女の荒い呼吸音と、焦燥しきった両親の感情が相まってこちらの気も遣られてしまうようななんともいえない気分になりますε=( ̄。 ̄  )

破傷風は実際にある病気でしかも致死率が高い
(これはお恥ずかしながら映画で知りました)
2万人に1人という割合ながら遺伝などが原因ではない誰にでも起こりうる可能性がある所も恐怖の一因をかっているのではないかなと思います。

さてさて破傷風の恐怖を語ったところで大体のところを書いていきますσ(´・д・`)

父親の方は最初、娘である少女の発作が脳の病気ではないかと疑っており破傷風と診断された時は安堵していました。けれど直後、破傷風の恐ろしさを聞かされ度重なる発作の症状を目の当たりにして自分自身も破傷風になったのではないかと疑い始める。
(少女が最初に舌を噛んだ時に口を開かせようとした時に噛まれている)

ただ唾液からは破傷風は感染しないので(作中で多数の医者が父親に説明している)杞憂であるのですが。

少女の紙オムツを取り替えた後はトイレで執拗に自身の手を洗っていたりこの時鏡に映った、感染の恐怖と自己嫌悪が交じった様な表情が印象的でした。

泥遊びによって感染したことで自分のせいだと気を病んだり心の中で少女が死んでしまったら少女だけを愛する、子供をつくることはしないと語るなど脆いながらも父親として最後まで付き添う覚悟を決めている。

母親の方は父親の方よりも焦燥が凄まじく(父親よりも看護をしていたため)

何回目かの発作の時は治療をする医師達に もう何もしなくていいと叫んだり産まなきゃ良かったと吐露するなど父親よりも心の崩壊がはっきり描かれている。

ただ少女の発作の間隔や症状を記録していたりと当初から現実を受け止めていた。だからこそ崩壊が激しかったのかもしれない。

父親同様に破傷風に感染したと思い込みその恐怖感から病室に入れなくなってしまい夫婦間に亀裂が入る。

夫婦共に精神的に追い詰められ、入院から2週間後少女の病室から窓と扉を覆っていた布が取り外された。


少女は破傷風にみごと打ち勝ち回復に向かっていく。
それに比例し夫婦仲も以前の様に収まり、物語は終わりを迎える。

まぁ ちょっと思ったことがあるのですが少女が入院したのが大学病院なんですよ。
で、その小児科の個室に入院していたのですが音に過敏に反応するのに隣が小児科の大部屋でいいのかとそこら辺がちょっと気になりました。

いくら注意書したところで大人ならば理解を得られそうですがまだ子供、しかも大部屋であったとしても様々な理由で入院しているのならばその子供達もストレスがたまっている(作中そんな描写はありませんが)そんな中で理性がまだ薄い(といっていいのか微妙)
子供が絶対に騒がないでいられるのは無理に近いんじゃないかと思うのですよ。
私自身含め身内が入院したことないので実際はどうか解りませんがf(^_^;

上記に破傷風の恐怖を書きましたがこの映画の恐怖はもうひとつ家族間の亀裂だと思います。

崩壊じゃなく亀裂です。

両親共に其々は崩壊はしている(していた)のですがまだこの少女のお陰?で家族そのものは壊れていないんですよ、まだ。

ただ、だからこそ恐い。

窓ガラスが地面に落ちて粉々になるような派手なものじゃなくて隅から隅までヒビが入っている感じ、崩れるときも一気にバラバラになるんじゃなくて一欠片ずつゆっくり落ちていくような、崩れて欲しくはないけどここまでなってしまったのなら崩れてしまったほうが観てる方は楽って感覚です。

ただ最後は少女の病気が治り後遺症もなく近年よくある この事態が解決したけどまた新たな事態が発生しましたよーなどの不穏な気配もないまま終るので
ハッピーエンドとなります。

地雷の解らない人との会話ってなんか手探りで相手の顔色伺いながらするので疲れるのですがこの映画もそんな感じでしたね。


なんか面白いのか面白くないのかはっきりしない記事になってしまいました。(´ω`)
興味を持ちましたら是非ご覧になってみて下さい。

以上
お付き合い下さりありがとうございましたm(__)m




そういや私"ミュージアム"の記事で邦画をボロクソ言っていましたが訂正します。
邦画がつまらないんじゃあないです、"今"の邦画がつまらないんです。
この映画観て思いました、今の邦画ってキレイすぎるんですよ。なんか全てが、映像もそうですし描写も明るい。日本は銃社会じゃないんだから刑事があんなバンバン銃ぶっ放すなよ。いい加減にしてほしいです。

なんか"ミュージアム"の悪口になってしまいました。

お目汚し失礼しました( ;`Д´)