2019年1月11日初投稿
2020年10月5日画像局面を一新しました


SNSでちょっと気になる形を見たので、今回は青野流を




先手陣は青野流では王道の駒組み

後手陣は△42銀・41玉・72銀の形に22歩と打ったのが工夫です
△42銀型は中央には厚いのですが端が弱いんですが、それを歩打ちでカバーしようということです
△72銀も将来的に飛車交換にあらかじめ備えている面があります

青野流のやりたいこと全て防ぎにきているので、用意しておかなければまずいと思った次第です


まず上図から積極的に▲45桂といくのは、
△88角成▲同銀△23角▲35飛
△44歩▲77角△76飛▲82歩
△45角▲81歩成△66桂▲68玉
△78桂成▲同玉△86歩▲79桂
△81銀
で先手悪いです



攻めにいったはずなのに逆に攻められてしまいました
青野流の形の弱点を突かれた典型的な例です


▲45桂では代えて▲16歩が有力です



「△22歩だけでは端をカバーしきれていませんよ」と主張した手です

ココセ(都合のいい手順)ですが△94歩は
▲15歩△95歩▲35飛△74歩
▲14歩△同歩▲87歩△82飛
▲13歩△23金▲33角成△同銀
▲45桂
が機敏な仕掛けとなります

△82飛で76飛は▲77歩で飛車交換を強要して端攻めから飛車打ちのスペースを確保すれば手になります

▲13歩を△同香で取るのは▲25桂や角交換から▲12角の筋がありますし、△同桂も中央側が薄くなってもたないでしょう



△23金とがんばってきますが、▲45桂と逆側を攻めます
一点を意識させて死角を作る
のが青野流の基本思想です

上図からは△44角とがんばるくらいですが、
▲77桂△35角▲33桂不成△同桂
▲35歩△52玉▲55角△92飛
▲24歩△13金▲31角△37歩
▲同角△45桂▲55角△36歩
▲65桂△62金▲33角成△37歩成
▲71銀
で先手良し





▲16歩に△94歩とつきあうのはよくないようです
代えて
△88角成▲同銀△33銀▲35飛
△28角
をみていきます



△33銀は▲24飛の防ぎと角打ちに対して▲32飛成~29金の筋を消しています

ただしこれには
▲77角△76飛▲82歩△19角成
▲81歩成△同銀▲87銀△74飛
▲45桂△42銀▲33桂打
で先手良し

渡す駒は受けに使いにくい角桂で、数の攻めが刺さっています





▲16歩に対してすぐ角交換にいくのはやり過ぎでした
△82飛と一旦引くのはどうか?



▲87歩と打つのは前述の角打ちの筋で困っていそう
▲84歩と攻め味を残しておきたいところです

後手がそれでも角打ちを決行するなら
△88角成▲同銀△33銀▲35飛
△28角▲23歩△19角成
と進みます

▲23歩を△同歩と取るのは後述します



ここでも青野流らしく強く踏み込みます
▲45桂△44銀▲22歩成△同金
▲25飛△23歩▲24歩△同歩
▲同飛△23歩▲44飛△同歩
▲53桂不成
と飛車を切って攻めていきます




△52玉は
▲61桂成△同銀▲25角△62玉
▲83歩成△同飛▲53銀△同玉
▲61角成
で先手良し



飛車を追いかけながら玉に迫っていけば、自然と手になります

△52玉と逃げたところで△42玉なら?



シンプルに
▲83銀△同銀▲同歩成△同飛
▲61桂成
で先手良さそうです



次は▲34銀と上から押さえ込むのと、格調高く▲62成桂として61角の空間を作る手どちらも有力で後手陣はもたないでしょう

戻って(後述すると言っていた)▲23歩に△同歩をみていきましょう



ここは一工夫必要な局面です

単純にいくなら▲45桂です
以下
△44銀▲22歩△35銀▲53桂不成



駒が色々なところにいってて目が回りますね苦笑

桂の王手に△52玉が自然なようですが、
▲61桂成△同銀▲71角△84飛
▲35角成
で先手良し


次に5三の地点から攻めていくのと▲21歩成が残っているのが大きいです

しかしこれはココセ
△52玉では51玉が後手の有力手
以下前述の手順の通り進めると下図



この時に5三の地点を気にせずに△37歩から攻めていけます

先手は▲27銀の一手
以下
△19角成▲21歩成△28飛▲69玉
△29飛成▲39金打△27竜
で後手ペースです



形勢自体は難解ですが、先手に思わしい手がありません

▲22と△同金▲54桂
がもっともらしい手順ですが、△42銀!が妙手で容易ではありません


▲45桂では上手くいきませんでした
代えて▲22歩!が盲点となる一手です



△22同銀で桂跳ねにあたらなくなってしまいますが、壁形にして中央から攻める狙いです

△22同銀以下
▲45桂△64角成▲75角△同角
▲同歩△44角(下図)
まではこう進みそうです



▲77桂と角道を遮断するのが自然な活用

桂跳ねを阻止しようとして△64歩には
▲55角!△同角▲53桂不成△31玉
▲55飛△51金▲74歩△同歩
▲71角△84飛▲85飛△同飛
▲同桂
で先手良しです

▲55角が大胆なサバキ
△51金で攻めが止まってしまったようですが、▲74歩が飛車の活用を図った好手です



結果図は飛車を手持ちにしたことよりも盤上から飛車を消したことが大きく、次の▲82角成防ぐ適当な手段がありません

△64歩に代えて△84飛はどうか?



▲65桂!が英断になりそうです

△88角成▲53桂左不成△31玉▲85歩



▲85歩が飛車の位置をずらす横歩取りでは頻出の手筋です
具体的には△34歩の効果を薄めています

△85同飛はこの一手
以下
▲61桂成△34歩▲53角△42銀
▲51成桂△33銀左▲同桂成△同馬
▲41金△22玉▲42角成△同馬
▲同金△同金▲66角△33金打
▲55飛△89飛成▲88金△79竜
▲52成桂△32成桂▲42成桂△同金
▲51飛成△32金寄▲42銀
で先手良し

▲61桂成に手抜きは簡単な5手詰めです

以下は一直線の進行ですが、▲66角を利かしておいて△89飛成には▲88金で凌ぐのが細かいですが重要なところです





△64歩、△84飛でダメなら△33桂とぶつけてどうか



ここでのポイントは
取ってくださいは取りませんです

△33桂には取らずに▲65桂と跳ねます
以下
△34歩▲53桂右不成△31玉▲61桂成
△35歩▲53角△21玉▲44角成
△同歩▲53桂成△61銀▲83歩成
△同飛▲65角
で先手良し

△34歩に代えて45桂は単純に▲同飛とし、次に44飛~53桂不成を狙いとして良さそう

▲53桂右不成で34同飛は△45桂と調子よく跳ねられるのでいけません





△28角と打つ筋がダメなら、じっと△84飛と歩を取ることになるでしょう



これには一度▲25飛と角打ちや△24飛等の嫌な筋を消しておく一手だと思います

局面がおさまると▲15歩と端歩を伸ばして▲56角や端攻めがいつでも狙える状態になるので先手としては気が楽な展開でしょう



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