ドクターズ・ハイ
(PATHOLOGY)
2008年 米
監督 マーク・ショーラーマン(Marc Scholermann)
社会不適合者の宴。
将来有望なインターンとしてエリートだけが集まる医療センターに赴任した主人公が、周囲で秘密裡に行われていた恐ろしいゲームに巻き込まれていくさまを描いたサスペンス。
ハーバードの医学部を首席で卒業したテッド。
将来を嘱望された彼は、インターンとして全米のエリートが集まる医療センターに赴任し、一流のドクターを目指すことに。
しかし、テッドの所属したチームは自分たちの医学知識を競わせるため、秘密裡に誰かを殺してはその死因を当てていくという“ゲーム”に興じていた。
罪悪感の麻痺した彼らに翻弄され、逃げ場を失っていくテッド。
やがて、彼の恋人にも身の危険が迫るのだが――。
このひとたちビョーキです。
世間知らずの兄ちゃんが、スレた連中に翻弄される今作。
いっぺん人殺してみたいんだよね、と言う願望の持ち主にはまさに夢物語である。
闇のゲーム。
暇を持て余した神々の遊びである。
何の罪もない患者を殺しては、地下室に運び入れ侃々諤々。
自然死に見せかけた殺しのテクニックを、互いに競い合うのだ。
まんざらでもない主人公。
疾走感ある音楽に乗せて、殺しは止まらない。
はじめは躊躇していた主人公も、美女の誘惑に甘んじて、生死を掌握する征服欲に陶酔し、清潔な青少年はいつのまにやらドブネズミ。
しかしもとよりこの主人公も、どこかヒネた一面をのぞかせていた。
それゆえ目を付けられたのであるし、又、この手の映画であるから別段、主人公に肩入れする必要はないのである。
むしろ、胸糞悪い奴だと感じる方が物語自体を楽しめる。
VSデッドマン
この主人公どことなくクリスチャン・ベールに似てねえか?
それはさておき、破天荒ながら飽きさせないこの映画、実に良かった。
どことなくB級臭を漂わせながらも最後までまとめて、エラい。
どうしようもねークズの主人公を一途に想う、いいとこの彼女、この彼女は物語終盤で殺されてしまうのだが、そこから始まる主人公の復讐劇が爽快である。
クズがドクズを成敗の巻。はじまり、はじまり。
敵役の彼、スクリームだったら開始一分で死んでるツラ構え。
彼女が居るにも関わらず、浮気したクズの主人公テッド。
しかしまあ、甘い香りに誘われて、よくよく知ればクソビッチ。
結婚するなら普通の女がいいのです。
彼女との再会により、異常な世界から一時離脱した甲斐もあって、テッドはゲームから足を洗う決意をする。
だが待てよ、と。そんなお前散々楽しんどいて今更だわ。
やらせねーよと敵役。こいつはテッドに自分の彼女を寝取られて、それでなくても怒り心頭なのだ。
そこからトムとジェリーの、血塗られた追いかけっこが始まる。
テッドを追い詰めるためゲームのメンバーを次々殺し、最後はお前だと陰湿極まりないトム。
一方ジェリーは、どんちゃん騒ぎの流れ弾に愛しの彼女を奪われ、もはやこの世に未練無し。
猫とネズミの追いかけっこ、クライマックスはその目で確かめて欲しい。
無。
殺人願望があろうとなかろうと、見終わってなんとなくスッキリするこの映画。
別段得るものも無いし、くっだらねーものの、ぜひ見て頂きたい。
まぁ、失うものと言えば時間くらいである。
暇なとき見て。





















