智潤♀のお話です。
嵐だった記憶を持たない潤♀ちゃん
&
記憶持ちの智くんの転生パラレル~♪
このお話はニノちゃもおにゃのこでぇす♡
RINNE
「ってことがあったんだけど」
「何どさくさに紛れて告白してんだおっさん」
「だっておれのにしたかったんだもん」
「草」
「くさ?」
通されたニノの部屋でありがたくジュースを貰いながら
さっきあった事を話したら鼻で笑われた
えー?
「まぁ大野さんが前世から潤くんを好きなことは知ってましたけど
出会って真っ先に言います?普通」
「なっげぇ片思いだからさぁ~」
「反省しろよ、警戒されただろーが」
「そうなんだよねぇ」
学生証の潤を眺めながらテーブルに伏せると
横から伸びてきた手がピッとそれを奪っていった
前世とは違う大きなまぁるい目が
ちっとも変ってないぷくぷく可愛い手で
中の写真をじっと眺める
「神風高校?うちの目と鼻の先じゃないですか」
「なー。超偶然。すごくね?運命じゃね?」
「運命にするのはいいですけど、うちと神風超仲悪いでしょ」
そうだった
進学校の神風のことを「見下してくるいけ好かねーヤツら」って見てる山風と
不良校の山風を「野蛮人、サル以下」って嫌ってる神風
山風の坂の上に神風が出来た当初からずっとそんな感じらしいんだよな
「おいらはそーゆーのどーでもいーんだけど」
「アンタが良くてもアッチはわかんねぇだろ
まぁ潤くんの性格なら無暗に見下してくる事もないとは思いますけど
アンタが山風の生徒だって事は一応隠しておいた方がいいと思いますよ」
「そーゆーもん?」
「そーゆーもんです。ただでさえ警戒されてんですから。リスクは最小限ってのは鉄則だろ」
「へぇい」
おいらの手に学生証を戻したニノがポスッと隣に座る
身長同じくらいだったから寄りかかってても頭がコツンて触れ合ってた記憶が
今は肩に頭を置くニノに書き換わる
でも懐かしさもあったかさも変わらない
生まれ変わって女の子になっちゃってもニノはニノ
おちょくってくるとこも素直じゃないとこも優しいトコも
おいらが大好きだった二宮和也そのまんまだ
「てか、普通に潤くんの性格ならっつったけど
潤くん記憶なさそうなんだよね?」
「ああ、うんそうそう、おれの事覚えてなさそうっぽかった」
「じゃあ前世のまんまじゃないかもしんないね」
「そうなんか?」
「私たちは記憶引き継いでるから性格も考え方もそのままですけど
そういうのなかったら周りに影響されて前世とは別人ってのが普通じゃね?」
「・・・」
言われて思い返す
怪訝そうな顔の潤
前世は初対面の人にでも理不尽な事には怒号飛ばすくらい簡単にやってのけてた
男だったからってのもあったかもしんねぇけど
怯えながらこっちに合わせるなんてするヤツじゃなかった
知らない人を見るような目で見てきた潤にショックを受けてて
考えられなかったけど・・・・
「そっか、おれが知ってる潤じゃねぇのか」
感動屋で熱くて真摯
ワガママで甘えたで子供っぽい
そんな潤に惚れていた
男でも関係なかった
今の潤は女の子で、一番高かった障害がない
でも
おいらが好きな彼ではないかもしれないんだ
(つづく)