智潤♀のお話です。てか風っ子みんなおにゃのこです♡
遅刻してごめーん!メリークリスマース☆
女体化苦手な方は回れ右で!
TWISTED PERSON
雨の気配はないけど薄暗い曇り空は
どんよりと重い私の気持ちを表してるみたい
ビュゥって時々吹く冷たい風も心の隙間をもっと寒くしてく・・
「さぁっむーいっ!」
「ジタバタしてないで呼び込みしてください。このケーキ売り切らないと帰れないんだから」
あーあ・・
いいなぁあのカップル
手繋いでイチャイチャ・・
私の手は今なんでお金握っているのかなぁ
・・あ、おつりか
「だぁってもーミニスカなのにタイツ禁止とかありえなくない!?雪降ってんのにっ!」
「店長の戦略らしいです」
「性癖の間違いじゃないの!?」
向かいの子・・待ち合わせかなぁ
さっきからずっと居るけど・・
あっ着信?
嬉しそうにしちゃって・・
でもわかるよ?私だって智先輩と電話するとニヤけちゃうもん
ビデオ通話だとバレバレになっちゃうからすぐ切っちゃうけど
「ヘンタイじゃん!」
「今の発言バレたら給料もらえませんよ」
「ほぼ事実でしょ~、潤ちゃんだってそう思うよねっ?」
あ~智先輩に会いたいなぁ
「おーい、じゅんちゃーん?」
「・・・へっ?」
あれっ?
えっとなにかな?
ハッとして隣を見たら心配そうな相葉さんと呆れた顔のニノ
「ごめん、えっと、なに?」
「ダメですよこの子今すっかり大野先輩に骨抜きにされてますから」
「なっ///されてないし!」
「じゃあ今何考えてたんですか?」
「・・・・・・今夜はチキンがいいな、とか」
「相葉さんじゃないんだから」
「ちょっとぉ!それどういうイミっ!?」
ぷくって頬を膨らませて拗ねる相葉さんに「一つくださーい」って声がかかった
「はーいっ」てすぐに元気に笑う相葉さんはさすがだ
街角のケーキ屋さんでクリスマスケーキの特売のためだけに臨時で雇われてる私たちは
赤いモコモコのケープの付いたサンタコスで特設テントの下でケーキ売りを頑張ってる
胸の下に付いたリボンがかわいいんだ~♪
でもカイロ貼ってるけどめちゃくちゃ寒いっ////
チラホラ来るお客さんを相手にしながらコソコソと会話は続く
「あーあ、本当なら智先輩とデートだったのに」
「とか思ってるでしょ」
「思ってないしっ!」
それ私の真似なの!?
相葉ちゃんが胸の前で両手を組んで
まるで少女漫画のヒロインみたいに目をウルウルさせる
そんなんじゃないしっ!
「しょうがないじゃないですか、あっちが追試になっちゃったんだから」
「ぐぅっ」
「災難でしたねぇ」
そりゃあね
事前に言ってはありましたよっ
追試の期間がクリスマス被るから赤点はやめてねって!
翔さんに付き合ってもらって大丈夫って言ってたのにっ
あの人本当に勉強苦手なんだからも~っ!
「でも夜は会えるんでしょ?」
「向こうの出来次第かな・・まだ連絡来ないから苦戦してそう」
「マジか~」
そりゃ私だってせめて夜くらいはね?会いたいけどさっ
翔さんが手に負えなかったもんどうするって?
指をコネコネしながらムスッとしてた耳に
「あ、噂をすれば」
てニノの声が聞こえた
直ぐに
「じゅーん」
て間延びした声
顔を上げた目の前でヒラヒラ手を振ってるのは・・
「ハッ?なんでいるの!?」
「なんでって迎えじゃん。何時終わんの?」
うわわっ////
智先輩だ///
来てくれたっ終わったのかな?
もう一緒にいられるのかなぁ////
「これ売り切ったら終わりですよ」
「へぇ、もうあと一個じゃん」
そうなんだ
山積みで置いてあったケーキももうあと一個
これを誰かが買ってくれさえすれば今日のバイトは終わり!
でも期待を込めて見回しても今のタイミングは丁度人がいない・・
うぅっ
なんでよぉっ
「大ちゃん買わない?そしたら一緒に帰れるしクリパも出来るでしょ!」
「おーいいなそれ」
「はっ!?」
それアリ!?
ってビックリしてる間に先輩が財布を出して相葉さんにお金払ってる・・
マジか・・!
ここのケーキ美味しいから嬉しい誤算♪
「まいどー♡」
「おわったー!」
「おつかれ」
「じゃあ撤収して帰ろ」
「おー!」
三人でハイタッチして
ここで待っててくれるっていう先輩を残して急いで店長に完売の報告をする
テントとかの撤去は男手でやってくれるらしいから私たちは解放だ
「お疲れ様でした~!」って声をかけて
ニノや相葉さんにからかわれながら
私は今日ずっと羨ましくて寂しかった手を
やっと先輩と繋いで帰る事が出来た♡
(つづく)