13.麻雀プロの転換期
この年は最高位戦にとって大きな転換期(分裂・ルール変更など)になったのですが、同時に麻雀プロ全体にとっても転換期になったと思います。
【分裂の経緯とその後の路線】
麻将連合の高見沢氏 によると、「1年前に代表である井出氏が最高位戦の路線変更を図っていた(が、反対された?)⇒この指止まれ」というのがきっかけだったようです。
これによって最高位戦が井出派と新津派に二分されたのですが、お互いに何を目指していたのでしょうか。
麻将連合(井出派)の基本路線
・競技的ルールの継続(麻将 という考え方)
・アマチュアの取り込み(アマからの会費徴収)
・ツアー選手と認定プロ(『既存の麻雀プロ=ツアー選手』として扱い、認定プロには対局料を)
最高位戦(新津派)の基本路線
・巷に近いルールの採用(プロの力を示す)
・麻雀プロの人数を増やす(プロからの登録費徴収)
・麻雀プロのメディアへの露出を増やす(収入はあくまで個人の力で)
このように、方向性こそ違えど、それまでの『ストイックにマニアックに競技を行なう』という路線から『対外的にアピールをして、その中で収入を得る形を模索する』という路線を目指したのだと思います。
【他団体の動向】
プロ連盟は最高位戦的路線を既にかなり進めていて、プロの人数も200人近く(地方リーグ所属者も含めるとそれ以上?)まで増え、さらに身内の中でお金を回していく仕組みも出来上がっていました。
ただ、露出の面では劣っていて、女流の積極的採用を始めたのはこの頃からです。
それから、101は今も昔も変わらずストイックにマニアックに競技を続けているのですが、それはそれでアリだとは思います。
【結局のところは…】
麻将連合的路線というのは、ある意味では麻雀プロの理想形です。
しかし、(ニッチな麻雀市場、団体の乱立などの)現状では理想の実現は難しいと言わざるを得ません。(認定プロの対局料というのも実際は地方大会への交通費程度だし。)
ただ、同じ路線でスタートした日本麻雀機構が早くも活動休止 したことを考えると、堅実に活動してるとは言えると思います。
一方で、最高位戦的路線というのは諸刃の剣です。
特に麻雀プロが増加することにより団体運営は安定しますが、相対的に麻雀プロの権威は下落していきます。(露出を増やすということは、実態が露呈するということでもある。)
この路線を続けていくことによって『麻雀プロ=麻雀サークル』と呼ばれてしまうのはある意味仕方のないことなのかもしれません。