ぐるぐると訳の分からない言葉を聞いては
次の席に着き、心無い笑顔を振りまいた
時々指名を頂き、飲んだり飲まなかったり
(この人達って私の事どう見てるんだろう)
(はあ、疲れた。来るんじゃなかった。)
(もう2度と会う事のない人達であって欲しい)
そんな時間を過ごしていつしか時刻は0:00を
回ろうとしていた
3 2 1 happy newyear〜〜〜〜〜
年明けくらい1人にさせてくれとトイレに
逃げ込んだ私はきっと誰よりも空気が読めない
キャバ嬢として話になっただろう
『みれいちゃ〜ん団体さん!行ける?』
ボーイさんがこちらに向かって満面の笑みで
話しかけてきてる
(これも仕事だ、我慢できる事全てやって帰ろう)
私はそこからVIPルームに入る事になる。
その瞬間私の中で全てが変わったのだ。
貴方がいて、目を合わせた瞬間。
貴方が隣に座った瞬間。
私の中で、何かが変わる気がして
背中に雷が落ちたかのような衝撃を覚えた
その時の事を私は今でも忘れてはいない
彼は少し背が高くて優しそうな目をしていた
少しお酒に酔った雰囲気だったけれど
彼がこうゆう場所が不慣れだということ
がすぐに伝わってきた
会話は特にしなかった
ただ、恥ずかしそうに目を合わせてはそらし
席が変わった時は遠くからじっとこちらを見つめていて
私は恋に落ちてしまったのだった。
彼の周りが連絡先の交換を促してくれたので
幸いにも、私から聞かずに済んだのだけれど
彼等との時は一瞬で終わり
私は夢心地で残りの仕事を頑張る事にした
[みれいちゃん〜〜お仕事がんばってね〜明日電話するねええええ!]
お酒に酔った彼からの連絡。
[明日初詣行きましょう!]
私はそう送り返して、AM5:00送迎車に乗り込み
まるで雲の上にいるかのような気持ちで帰った
あの一瞬は、絶対にもう2度と味わえない
あの時にどうしていたらよかったのか考えても分からない
ただ、1つ
あの日あの場所で私と出会ってくれた事
貴方からしたらキャバ嬢以外の何者でもなかった
かもしれないけれど
私を初めて人として見てくれたんじゃないかと
そう思ってしまったんだ
(初詣、貴方に会える)
