サトベントカレンダー 後編
「へぇ。
これが「さと べんとう カレンダー」?」
「こら、アイバカ。
里山のお弁当みたいな言い方するんじゃない。
おーのさんの誕生日を祝うための、
アドベントカレンダーだってよ。」
智くんが作って
うちに持って帰ってきた「サトベント カレンダー」なる木の箱の前で、
長い腕を組んで首を傾げるのは 相葉くん。
その綺麗な腕にぶら下がるように
自分の両腕をしっかり絡めながら、
それでも愛溢れる毒舌で突っ込むのは、
言わずと知れた
相葉くんの宿命のシンメ、ニノである。
「いや、でも、なんかおかしくない?
普通さ。
クリスマスみたいにお祝いや他人の誕生日を祝うためのカウントダウンに、
アドベントカレンダーとかあるわけでしょ。
その大事な日を一日、一日近づいてくるのを祝うために。
それを自分が作って持って帰ってくるなんて、
自分が自分でお祝いをするみたいじゃん。」
「は、は、は・・・」
御説ごもっともな解説をしてくれる松潤の横で俺は力無く笑う。
家族とも友人とも説明のつかない固い絆で結ばれているメンバーと言えども、
流石に智くんが何を楽しみに、
この「サトベント カレンダー」を作ったかなんて言えるはずがない。
ましてや、一番大事な「智birthday」の今日、11月26日の引き出しには、
あんなものが入っていて
それを身につけた俺を1番のプレゼントと楽しみにしているから、
智くんが、この「サトベント カレンダー」を作ったなんて、言えるわけもない。
曖昧な笑いで誤魔化そうとした俺に、
「ま、おーのさんの考えていることなんて、大体わかりますけどね。」
相変わらず相葉くんの腕にぶら下がるニノが俺の顔を覗き込んで、にやりと笑う。
くっそ。お見通しかよ。
そっちは オープンすけべな相葉くんだから、
思いっきりオープンにらぶらぶできるだろうけどな。
あの人は、結構湿っぽいとかやらしい屈折した愛の表現するんだよ。
ま、そのねちっこさが好きな俺も、相当やらしいのは認めるけど。
心なしか、頭に血が昇って顔が熱くなってきたとき、
「おいおい。みんな何話してんだよ。」
この家の主人である智くんがやっとみんなの前にやってくる。
「あ、やっと、やってきた大野さん。」
「おーちゃん、遅いよ。」
「ほんと、おじさん。
今日の主役なんですから。
でーんと構えていればいいのに。」
みんなが口々に言う言葉にも
「いーの。いーの。俺が好きでやってんだから。」
大野さんは、ほわほわ笑いながら答えるけど
不器用な俺にパーティの支度はさせられないと
俺が開催してみんなを招待したっていうのに
飲み物や食事の準備をしてくれる優しさは、
何年も一緒に暮らすようになった今も
昔から全然変わらない。
「じゃ、みんなで乾杯しよ。
俺、シャンパン開けるね。」
「せーの。かんぱーい。」
なかなか開けられないシャンパンを
やっとの思いで天井にコルクを飛ばしながらみんなに注げば、
5つのグラスを高くあげて 乾杯が始まった。
つづく♡
まじか。
一回であげるつもりが
字数オーバーであがんなかった!
続きは
7時にまた会いましょう!
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