「お、松潤。
遅かったな。」


「ごめーん。いろいろ手こずってさ。
旬。斗真。
遅くなっちゃったよ。」


いつもの店。
いつもの酒。

そして、いつもの面子。いつめんが俺をまっててくれる。



「何よ。今日は仕事だったの?潤。」


斗真が酒を注ぎながら
俺に聞くから


「うーん。
仕事じゃないんだけどな。

案件ってヤツ。

長年、拗らせてた案件があってな。
ひとまず、
それを片付けに行った。」



「なんだよ。それ。
で、
それうまくいったの?」


旬は、俺の肩を抱きながら、
俺の顔を覗き込むように聞いてくれる。


「うー。
きっかけを作っただけだからなぁ。

うまくいくかどうかは
本人たち次第なんだけど。








でも、好きな人のことだから、
うまくいってほしいな。」



最後の一言は、
ぼそりとつぶやいたつもりだったのに、

旬は
漏れてしまった
そんな俺の恋心までも 漏らさずに掬い上げる。



「なんだよ。
潤。

潤には俺がいるじゃん。


俺はさ。ずっと潤の隣にいるぞ。
わかってんだろ?」



「わかってんよ。
この腐れ縁。」


「腐れ縁とは失礼な。
せめて、悪友ぐらいにしてくれ。」


へらへらと笑いながらも、
俺の肩をだきながら、
グラスを掲げる こいつらが、
ありがたい。



グラスを持ち直して、
こいつらの顔を見渡して、

そして、
大きくグラスを上に上げて、
声を張り上げる。


「ま、とにかく。
かんぱーい。

今日は飲むぞー。」

「おうっ。」「よくいった。」
「明日は日曜日。休みだからな。」


みんな
日曜日だからといって、
休みじゃない仕事なのは、
俺だってよくわかってる。


それでも、
俺を心配してくれる こいつらのためにも

俺の小さな恋心には、さよならして、
明日を迎えに行こう。




「旬。
ずっと一緒にいような。」


「当たり前じゃん。潤。
俺とお前の仲なんだから。」


そう。
俺の新しい宴は
はじまったばかりだ。






⭐︎つづく⭐︎







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