1999年、那須高原にある那須ロイヤルセンターを目指しました。

福島交通軌道線の車両が保存されています。

東北線黒磯駅で下車し、東野交通バスに約40分揺られて到着。

那須ロイヤルセンターは遊園地やホテルを擁する総合リゾートでしたが、訪問時は見る影もなく閑散とし、すでに廃業かと見間違える程でした。

2両の保存車両はゲート前に置かれ、入園料がかからずラッキーでした。

2022は近代的な形態で、1960年製造の軌道線最後の新造車両です。

馬面の1108は1958年に木造から半鋼性車両に載せ替えたもの。

福島から離れた那須に保存されたのは、那須ロイヤルセンターが福島交通傘下だったからです。

中小私鉄がレジャー事業を展開した例は他にもあるものの、福島交通の場合はオーナーのワンマン経営が仇となりバブル期以降は苦境に陥りました。

ボロボロの状態が示すように翌年の2000年に廃業しました。

私が幼少の頃、野毛山動物園にあった横浜市電のダブルルーフの単車に乗るのが楽しみでした。

この車両も子どもたちに愛された頃もあったのでしょうね。