自己満足の為
発散
書きたいから書いたそれだけ
纏まりとか
ストーリー構成とか
知らん!!
好きに書いて消化しただけ~
一通の手紙を受け取った
中身を確認する
顔色が悪くなっていくのがわかった
「おい、大丈夫か?」
肩に触れると
「!?触んな!」
勢いよく振り払われた
「っ!!なんだよ、顔色悪いから心配してやっただけだろ」
「心配してくれなんて頼んでない」
その言葉に腹が立ったが本当に真っ青で
それ以上強くなにかを言い返す気にもなれなかった
「そうかよ。。」
目を話したら倒れそうに見えるそいつは届いた手紙をぐちゃぐちゃに丸めてポケットにしまいこんだ
「ちょっと出てくる、帰り明日になるかもしれないから管理人さんにそれだけ言っておいてくれ」
「…大丈夫なんだよな?」
「なにが?兎に角伝えてくれれば良いから」
「わかった」
心配なんてしてやっても可愛くない
なのに気になって仕方がなかった
あんな状態を初めて目にしたから
とある病院の病室にやって来た
「今さら…」
ノックをして部屋に入っていく
窓側のベッドで酸素を繋がれている女性が横になっている、その横に白髪の混じった髪をかき上げ彼に声をかける男性「来てくれたんだね」
「二度とこんな手紙寄越さないでください」
先ほど丸めてポケットにしまった手紙を取り出し男性へ投げつける
「ごめん、でも彼女の願いなんだ、許して欲しい」
「許してくれ?今さら、俺には母親なんていない」
「わかってる、君がそう言いたいのも」
「わかってるなら呼びつけるような真似しないでください」
「すまない、本当に、でも来てくれてありがとう」
「俺は葬式にも行きませんから、その事伝えに来ただけです。」
「あぁ、わかった。せめて顔だけ見せてやってくれないか、お願いだ」
「…、」
男の懇願に
その場を去る前に彼はそっとベッドに近付いて
チューブの付いた女の顔を見た
今、目の前にいる女が
自分をネグレストした挙げ句そのまま捨てた奴でずっと憎んでた相手なのに
うっすら開いた目から涙を流し唸り声をあげている姿を見た瞬間、言ってやろうとしていた憎しみの言葉達は何処かへ消えていた。
顔を反らして
背中を向け
黙ったまま部屋を出た
「今日はありがとう」
扉を閉める瞬間後ろから男が叫んだ
こんなはずじゃなかった
今さら
死ぬからって
都合良く会いたいなんて
ふざけんなって
勝手に死んでろって
そう言ってやりたくて
そう言ってやろうと思って
思ってたのに
なんで今さらなんだよ
何で今頃なんだよ
声に出来ない感情を抱えて
普段なら飲むことのない酒を1人で飲んでいた
どのくらい経ったのもわからなかった
ただ目が覚めたらルームシェアしている
いつもの俺のベッドの上だった
「おれ、どうやって…」
頭が割れそうな程の痛みを感じ
二日酔いだと確信した
重い身体を起こして部屋から出ると
リビングでくつろいでる男たちが目に入った
「あっ、おはよう、昨日は大変だったぞ」
「おはようございます!アサリのお味噌汁作ってあるので今持っていきますね」
「おはよー大丈夫?凄く飲んでたけど気持ち悪くない?」
「起きたんだね、昨日は心配したよ、あんなに泥酔してるの初めて見たから」
次々に声をかけてくる
状況も掴めず困惑する彼のもとに
「はい!アサリのお味噌汁です!二日酔いにはこれですよね」
元気なその声に思わず顔をしかめてしまう
「ありがとう、悪いけどもう少し静かに話して」
「あっ、ごめんなさい!五月蝿かったですか!」
「いや。だからもう少し静かに、頭痛い」
「ァッごめんなさい」
ガッカリさせるつもりもなかったが
頭が痛すぎて優しく伝えることが出来なかった
貰った味噌汁を飲みながらしょんぼりしながらソファーに座りに行く背中を見て反省していた。
「お前なんであんなに飲んでたの?」
デリカシーを持ってないのかと言いそうになった
「言う必要ないだろ」
コイツにだけは言いたくないってなるのはなぜなんだろう
自分でも明らかに拒絶することが不思議だった
「おまえ!おれがあそこから運んでやったんだからそうなった理由位聞いてもいいだろうよ」
頼んでもないことをして怒るなんてバカなんだろうか
「知らなくていい特にお前は」
「あ"ー、マジでこいつないわ」
「はぁ、君たちはこんな状態でもやり合うんだね」
「面白いから止めずに見てよう」
「面白がらないの」
「でも体調本当に大丈夫?」
「アサリのお味噌汁もしよかったらまだありますから」
回答するより前に次々に話し出す
それが凄く有り難くて
ここが心地よくて
思わず笑った
「あっ!お前なに笑ってんだよみんな心配してやってんのに」
「だからイチイチ突っ掛かりにいかないのもう」
「やれやれ!もっとやれ!」
「煽らないの!」
「なにか食べたいものリクエストあれば作りますよ」
あぁ
本当に
幸せだな
「ありがとう」
また
日常が戻ってきた
俺の日常
あの日から1週間
あの女は死んだ
伝えた通り
俺は葬式には行かなかった
今頃灰か‥
リビングに水を取りに出ると
アイツがいつものように鼻歌を歌っていた
その曲が あの女が歌っていた歌だったことに気が付いた
あぁ
だから
俺は
コイツが嫌いだったんだ
あの頃
あの女は俺を罵ること殴ること無視することを日常的に繰り返していた。そんな日々の中でもあの女が機嫌が良い日があった、そしてそんな日は鼻歌を歌っていた
鼻歌が耳障りだったのは
こいつが嫌いだって思ったのは
あの女の影を知らずに重ねてたから
あぁそうか
もう
灰になったんだ
鼻唄を楽しそうな顔で歌っているのを部屋の前で立ち止まって見ていた俺に気が付いたアイツと目があった瞬間
俺は涙を流していた
悲しい訳じゃないのに
泣きたい訳じゃないのに
「えっ????なんで?なんで?なに?なに?」
泣き顔にビックリしたのか
変な声を出して近付いてくる
「どうした?」
「どうもしねーよ」
涙は流れたまま
俺は声を出して笑った
何年ぶりだろう
こんなに気分良く笑えてるのは
「怖い怖い。なになに、マジどうした」
おろおろして困っている目の前の男に
身体を預けた
「悪い、しばらく貸して」
止まらない涙を隠すように
胸に顔を押し付けた
「おれ、男抱く趣味ないんだけど」
「うっせえ」「黙って貸しとけ」
「借りる立場が偉そうだな」
埋めたままでも笑っているのがわかった
「色々ごめん。ありがとう」
「急に何?お前もしかして余命僅かなの?」
「失礼だろお前」
「急にこんなされたら疑うだろ」
「確かにな」
「ってかもう離れてくれる?」
「ん~」
そういって身体を伸ばしながら離れる
「助かったわ」
この日を境に
あれだけイラついた鼻歌も気にならなくなった
俺はずっとあの女の影に囚われていただけだった。