19、健康食品と薬の飲み合わせ(アルギニン)
こんにちは、嵐アカデミーの嵐 竜治(あらし りゅうじ)です。
巷に溢れる健康情報。そして、健康食品通販番組、市販で売られる健康食品TVではいいことだけ宣伝して売れれば、なんでもあり。芸能人を使ってのイメージ戦略。
健康食品と薬の飲み合わせが悪いものがたくさんあります。
そんな情報を毎日、一話ずつ書いていこうと思います。
今日はアルギニンです。
アルギニンとは1886年、ドイツのシュルツ博士がルピナスというマメ科の植物の芽から発見された非必須アミノ酸です。アルギニンの名前の由来は、綺麗な銀色の輝きをしていたことから古代ギリシャ語 αργυρος argyros アルギュロスからきているといわれています。
成長ホルモンの分泌を促進し、筋肉組織を強くしたり、免疫力を高め、さらにアンモニアを解毒する効果があります。アルギニンは体内で合成できますが、生成能力が十分でなく、不足分を摂取する必要があるため、準必須アミノ酸ともよばれます。子どもの場合はアルギニンを必要量つくりだすことができないため、十分に食事から摂取する必要があります。
L-アルギニンというとノーベル賞を取ったという方、思い込んでいる方もいますが、別にL-アルギニンがノーベル賞を取ったわけではない。
1998年一酸化窒素の研究に取り組んでいた、3人の科学者に授与されたノーベル賞で、はじめは狭心症の薬(ニトログリセリン(あの爆弾に使う)が何ぜ効くのか研究して解明したわけです。
アルギニンはオルニチン(尿素)回路の一員として、アンモニアの解毒にも関わっています。このとき、一部のアルギニンから一酸化窒素(NO)が発生します。NOは血管を拡げる作用があり、血流をスムーズにすることで動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防効果が期待されています。また、体循環や腎循環、血圧の調整などの重要な働きをします。
さらに、成長ホルモンの分泌を促す効果、筋肉を増強させる効果があります。この働きから、ボディービルダーの中ではアルギニンを、栄養補助剤として活用しているほどです。アルギニンのほかにも、オルニチン、トリプトファン、グリシン、チロシンなどのアミノ酸も成長ホルモンの分泌を促進します。
アルギニンは肝臓内で他のアミノ酸から代謝されて作り出されるため、通常は外部から摂取する必要のない成分と言われています。
アルギニンは条件付必須アミノ酸とも言われます。通常の生活をしていればアルギニンは体内で生成できるため、極端に不足することはありません。しかし、傷病の療養中、高いストレスが続く状態、食生活の乱れなどが原因でアルギニンが不足すると、老化の進行や生活習慣病、感染症などの病気への抵抗力が弱まってしまうともいわれます。
アルギニンを多く含む食品
鶏肉、大豆、高野豆腐、エビ、ゴマ、ナッツ類
アルギニンを単体で摂取すると、胃や食道に負担をかけてしまう恐れがあります。そのため、過剰摂取により、下痢になりやすくなります。アルギニンを単体で摂取する場合は、クエン酸(レモンなどの柑橘類や梅干しの酸味成分)などの安全性の高い有機酸と一緒に摂るといいでしう。最近では、安全性の高い酸でアルギニンを中和したサプリメントもあります。自分に合ったアルギニンの種類や飲み方を見つてみては。
アルギニン摂取を控えた方がいい人は、疱疹(ヘルペス)が出来ている人(ウィルス増殖時にアルギニンを必要とする為)、統合失調症の人。
通常の食生活をしていれば、アルギニンの過剰摂取は心配ありません。しかし、サプリメントでは過剰摂取による副作用があるとされています。毎日5g以上のアルギニンを単体摂取すると、副作用として、下痢の症状が出ることがあります。また、肝機能や腎機能が低下している人が1日に40~50gと大量のアルギニンを摂取すると、生命の危険にさらされることも報告されています。
サプリメントで摂取する場合は、過剰摂取に注意しパッケージの用法・用量を守って適量を摂取することが大事です。また、食生活は主食・主菜・副菜を基本として、健康維持のためにもバランスのとれた食事を心がけましょう。
一緒にのんではいけない医薬品は、
血液凝固防止薬 ワルファリン
高血圧治療薬 カプトプリル、ロサルタン、バルサルタン、ジルチアゼム、アムロジピン
狭心症治療薬 ニトログリセリン、イソソルビドなどです。
明日は、キャックローです。
がんばる自分に毎日ごほうびを! 嵐アカデミー講演会の会場でまた お会いできるのを楽しみにしています。

アルギニンの製造方法は以下の通りです。興味がある方、読んでみてください。
サプリメントや医薬品に使われるアミノ酸は、様々な方法で大量に合成されています。
サプリメントなどの製品に用いるためにはアルギニンの大量生産が必要ですが、
生産方法には発酵法、酵素法、抽出法、合成法があります。
この生産を効率よく安価に行うための研究も行われています。
日本では、味の素、協和発酵が有名です。
よく行われる方法は微生物を用いた発酵法です。グルタミン酸生産菌 (C. glutamicum)
コリネバクテリウム属またはブレビバクテリウム属に属し、親株が生育できない浸透圧を有する培地で生育でき、かつL-アルギニン生産能を有する微生物を培地に培養し、培養物中にL-アルギニンを生成蓄積させ、該培養物よりL-アルギニンを採取することを特徴とする発酵法によるL-アルギニンの製造法です。
たとえばアルギニンの合成能をもたせた微生物(コリネバクテリウム)をアミノ酸の原料と一緒に培養し、培養液からアルギニンを取り出します。
原料としては糖やでんぷんといった天然素材などを用いていて、
安価で大量に合成できる方法です。これは味噌を作る原理と同じで、大豆を発酵させていく過程でもアミノ酸ができます。
酵素法は発酵法を簡略化したもので、アミノ酸になる直前の物質に酵素を作用させます。
この方法を工業用に用いるためには、原料となる物質が安価で大量に入手できる必要があります。
また、抽出法では天然のタンパク質をアミノ酸に分解して抽出します。
天然の原料を使うため、そこに含まれるアミノ酸の種類や量に制限があることや、
抽出する際の加熱によりいくつかのアミノ酸がこわれてしまうことで、得られるアミノ酸に制限ができてしまいます。