ピーターパンではなく、ジョニー・デップの映画でもなく、恩田陸の小説、読了しました。
地方の名門高校の寮で冬休みを過ごした4人の7日間の話です。
それぞれが家庭に悩みを抱えていて、4人と言う限られたメンバーでの共同生活で自分が望んでいないにも関わらず、自ら告白することになってしまう。
普段の学校生活の中では漠然と感じていたお互いの性格を、その告白を聞くことによってわかるようになって、そこから本当の友情が深まってゆくさまが描かれています。
一見たくましく生きているような4人が4人とも闇に近い悩みを抱えている。
その中で気になる箇所がありました。
主人公の菱川美国が篠原寛司とテニスをやる場面です。
テニス部の元部長の寛司と元陸上部の美国。
いつになく真剣にボールを打ち込んでくる篠原に、何かの意図があるのではないかと美国は感じてしまいます。
テニスという相手がいて成立する相対的なスポーツと時間や距離と言う絶対的なスポーツ。
美国が抱える人を好きになったり、深くか関わったりすることへの不安、そして人との本当の関わりを拒絶していることに自分で気づく様子が、テニスのラリーの中で表現されています。
決してテニスが明るくて、陸上競技が暗いと言うことではないのですが、確かに相対的に決着がつくものと、絶対的な基準を介して決着をつけるものとスポーツにはあって、それって人の性格で決まるんだろうなと思ったら、結構ひとりで納得してしまいました。
半パンデイズ、図書館の神様、ネバーランド。
続けて学生モノを読んだのですが、育った三重県や名古屋を置いて出てきてしまった自分が「確かにあそこにいたよな」と懐かしい気持に浸ることができました。
思い出は決して美しいものばかりじゃないけれど、やっぱり、故郷は捨てられないんですよね。
じゃ!