何となく買った4冊のうちの4冊目。
「図書館の神様(瀬尾まいこ/ちくま文庫)」を読み切りました。
主人公は、高校の国語の女性講師。
図らずも、たったひとりしかいない文芸部の顧問を務めることになります。
彼女の心に残るつらい思い出。
その心の傷をいやしてくれる不倫相手との会話。
主人公を何かにつけて心配する弟とのやりとり。
しかし、そんな彼女が抱える背景とは全然別な次元で話は並行して進みます。
文芸部の男子生徒、垣内君との会話。
それは部活を通じてなされる淡々と、時には真剣な会話の中で少しずつ彼女の心に変化を与えてゆきます。
たったひとりの垣内君の部活も、ただ本を読むだけでなく、彼女とのやり取りの中で形あるものに変わってゆきます。
結局、彼女は1年の講師生活を終え、別の高校の正規教員になるのですが、傷ついた心を回復しひとりで前に進む力を持って、町を旅立ってゆくところでこの話は終わりです。
高校時代は、男で文化部なんてなんだぁ?なんて思っていたし、ましてや文芸部なんて何をやってるところとかも意識したことはありませんでした。
いわゆる文学なんて、受験に関係しそうだからちょっと触れただけっていう感じで過ごしてきた今、川端康成や芥川龍之介、夏目漱石を読み返すと何か見えてくるのかな。
この本の著者、瀬尾まいこ。どこかで読んだ感じの文章だと思ったら、「天国はまだ遠く」の著者でもありました。
本の帯にはこう書いてあります。
一見、希薄ではあるものの根っこの部分で繋がっていて、べたべたしないがそっけないわけでなく、情には流されないが情の厚さは知っている。そんなふたりの関係。いいなぁ。