記憶のなかにある、その映像は美化される。僕の場合過去の思い出の大半はそうだ。
今になってその過去の映像が呼吸を始める。これは始めての出来事だ。
楽しい思い出として刻んだはずの映像がいきなり続きを描きはじめたんだ。
思い出の続きが実際はどうだったか覚えていない事だけれどね、最悪の方向へ向かっていくんだ。
僕が始めて理科室で告白された時、僕は嬉しくて付き合った。これが記憶された映像だ。
ここからが勝手に編集された記憶。
告白され付き合い始めて半日が経過した。深夜、家族に隠れて始めて彼女となった人に電話したんだ。
その電話でどっきりだったと告白されたんだ。
僕は落胆して次の日学校に行くのも億劫になり、サボろうと考えた。
チャリに乗り駅に向かって走り出すと、女子校生を見かけるんだ。その人は僕の近所の女の子のお姉さんでしばらく見ない間にすっごい胸が大きくなっていた。いきなり僕はお姉さんに『おはよ、ぱいずりしてあげる?』って言われたんだけど実は妖怪だったんだ。
下半身を丸裸にされて僕は逃げたんだ。
ね?わけがわからなくなってそのうち本来の記憶ではなくなっているんだ。
そうやって楽しい記憶が塗り替えられてるんだ。
だから僕の記憶の大半がめちゃくちゃな記憶になっている事はわかってくれたよね?
僕はうつ病になってしまったと思って病院に行ったんだけれどうつ病の人は自分でうつ病とは言わないんだって。看護婦さんに言われたわけじゃない。受付の人に言われた言葉だよ。
僕は医者の所まで辿り着けずに受付で追い返されてしまったんだ。
しまったんだ。
終わりにしようか、今日の日記。
