スチル・ネタバレありです!
薄桜鬼ポータブル(PSP)を未プレイの方や、攻略中の方はご注意下さい!
※攻略や、夢小説ではありません。
薄桜鬼ポータブルのソフトが手元から無くなる予定になりそう
でも後々内容を思い返したい!
……と思ったので、ゲームのスチルシーンそのままです~(スチル出現前後)
事件想起二
壱
沖田さん率いる一番組と共に、私が巡察に出たある日のこと。
だんだら羽織を身に着けた私達に臆することなく駆け寄ってくる人影があった。
お千「千鶴ちゃん!」
ちづる「あれっ…お千ちゃん?」
沖田「あれ?何その子。知り合い?」
ち「あっ、えっと、知り合いっていうか……」
お千「前に、浪士にからまれていたところを助けてもらったんです。
ねぇねぇ、千鶴ちゃん。よかったら、お団子をご馳走させてくれない?この間のお礼に」
ち「えっ?でも、今は巡察の途中で……」
私は、隊士さん方の先頭に立っている沖田さんをちらりと見上げる。
彼は意思の見えない眼差しでお千ちゃんを見つめていたけど、やがて……
沖田「行ってきたらいいんじゃない?たまには、息抜きも必要でしょ」
ち「えっ……いいんですか?」
沖田「構わないよ。正直言って、君がくっついて来ても何の役にも立たないしね」
沖田さんはにっこり笑って、厳しいことを言うけれど……。
本当なら監視しなきゃいけない私を、隊から離させてくれるなんて、信じられない待遇だと思う。
沖田「近くを一回りしたら迎えに来るからゆっくりお茶でも飲んでおいで」
ち「はい、ありがとうございます!」
私は勢いよく頭を下げて、彼に感謝の言葉を述べた。
彼は何を言うまでもなく、私に背を向けて隊士さんたちと共に歩いて行ってしまう。
お千「さ、行きましょ、千鶴ちゃん。あそこのお店、お団子が美味しいの」
ち「う、うん」
私はお千ちゃんに手を引かれ、茶店の縁台へと腰を下ろす。
お千「今日はね、あなたのことを少し詳しく聞かせて貰いたいんだけど」
ち「詳しく、って……」
お千「あなた、京の生まれじゃないでしょ?なのに、どうしてここにいるのかなって。後は……女の子のあなたが、何で新選組にいるのか、ってことも」
ち「それは……」
彼女に話してしまっていいものか、悩んでしまう。
そんな私の戸惑いを見ぬいてか……。
お千「……何か悩みがあるんでしょ?そういう顔してるわ。よかったら、話してみて。相談に乗れることがあるかも知れないし」
お千ちゃんの優しい言葉に促され、私は口を開く。
……大丈夫だよね。
新選組の秘密とか、話しちゃいけないことはうまく伏せておけば……。
ち「あのね、私ーー」
私はお千ちゃんに、京にやってきた経緯を説明した。
今は、父様が務めていた新選組にお世話になっていることーー。
そして、幹部の人達以外は、私が女の子だということを知らないということ。
そしてーー行方不明になっている父様が、今、薩長の志士たちと行動を共にしているかも知れないということ。
お千「……そういうことだったんだ。千鶴ちゃん、私と同じ年くらいなのに苦労してるのね……」
ち「………」
お千ちゃんの言葉に、私は無言で俯く。
やがて彼女は気遣わしげな表情で……。
お千「……お父さんの外見とか、特徴を教えてくれる?島原には知り合いがいるの。あそこには都じゅうの情報が集まって来るわ」
ち「えっと……」
私はお千ちゃんに、父様の背格好を説明した。
彼女は集まって来るわ頷きながら話を聞いていたけど、やがてーー。
お千「あなたのお父さんと同一人物かはわからないけど……最近、怪しい連中が島原で会合を開いてるらしいって噂を耳にするの。
その中に、剃髪の男性がまぎれてたって聞いたことがあるわ」
ち「ーーー!」
やっと父様の手がかりがつかめたのかもしれない。
だけど怪しい連中と一緒にいるだなんて……。
不安が表に出ていたのか、お千ちゃんは心配そうな顔でもう一度繰り返して言う。
お千「……あなたのお父さんと同一人物かはわからないけど」
ち「うん。だけど、もしかしたら私の父様かもしれない……」
ややしばらく沈黙してから、彼女は私の瞳をじっと見つめ、力強い口調で言ってくれた。
お千「……もし島原に行くつもりなら、いつでも声をかけて。あそこには顔が利くから、きっと力になれると思うわ」
ち「……うん。ありがとう、お千ちゃん」
とりあえず屯所に戻ったら、幹部の皆さんにこの話を伝えてみようーー。
↑サミーごめんよ、スチル汚くて
近藤「……なるほど、話はわかった。報告ご苦労、雪村くん」
土方「俺達も、胡散臭え連中が島原界隈をうろうろしてるらしいって情報はつかんでた。ただ、島原は場所の性質上、どうしても御用改がしにくくてな。
……証拠もねえのに、怪しい客を片っ端からふん捕まえる訳にもいかねえし。
どうしたもんか、対処に悩んでたとこだ」
すると、それまで黙り込んでいた永倉さんが重々しく面を上げ……。
永倉「なあ、土方さん。こういうのはどうだ?」
土方「何だ?新八。いい考えでもあんのか」
永倉「俺がこの肉体美で、その怪しい奴らの座敷に呼ばれた姐ちゃんを惚れさせて、情報を引き出すんだよ!」
永倉さんの答えに、その場にいる全員が脱力してしまう。
土方「……てめえなんぞの話を、真面目に聞こうとした俺が馬鹿だった」
藤堂「芸者のお姐さんを惚れさせるなんてできるはずねえじゃん。いつも散々金遣わされた挙句、袖にされてるくせに」
永倉「ちょーー何だよその反応!俺は真剣に言ってんだぞ!女ってのは、惚れた男の言うことなら何でも聞くもんだろうが!」
原田「……そんなの、何十年かかると思ってんだよ。芸者ってのは、ただでさえ口が固えのに。
そんな面倒な真似するより、芸者に化けて、客から直接情報を引き出す方が早いだろうが」
近藤「なるほど、確かにそうだが……一体誰がそんな役目を請け負うんだ?新選組には、揚屋に潜入できる女性などーー」
そう言いかける近藤さんを前に、私はおずおずと手を挙げる。
ち「あの……私では駄目でしょうか?」
近藤「君が?しかし、嫁入り前の若い女性にそんなことをさせるわけにはーー」
藤堂「は、反対だよ、絶対反対!島原の客って、酔っ払いばっかだぞ!何されるかわかんねえって」
沖田「いいんじゃない?おもしろそうだし。芸者の格好したこの子の姿なんて、想像つかないけどね」
土方「……千鶴、おまえがそんな真似する必要なんざねえよ。万が一のことがあったらどうすんだ」
私の発言をきっかけにして、意見はすごく入り乱れた。
私は……
〈島原に潜入する〉
弐へ
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