『勝手に脳内変換』 -5ページ目

『勝手に脳内変換』

好きな事、購入した本や妄想・日常を書いて行こうかと思います!

・・・・と思っていたらPCがぽっくり逝かれiPhoneになりレポも更新しておりませんが毎日萌え転がりながら生きております!!

注意スチル・ネタバレありです!
薄桜鬼ポータブル(PSP)を未プレイの方や、攻略中の方はご注意下さい!


※攻略や、夢小説ではありません。
薄桜鬼ポータブルのソフトが手元から無くなる予定になりそう叫び
でも後々内容を思い返したい!
……と思ったので、ゲームのスチルシーンそのままです~(スチル出現前後)







桜後編桜





斎藤「……そこまでにしておけ。それ以上無礼な振る舞いをしたら、ただでは済まさんぞ」


「斎藤さんっ……!」


浪士三「何だ、貴様は?てめえにゃ、何の関係もねえだろうか。すっこんでやがれ」


斎藤「あいにく、無関係ではない。俺は、この角屋の用心棒だからな。
ここに呼ばれた芸者を不埒な客から守るのが役目だ」



斎藤さんは真剣そのものの表情で言うけれどーー。


photo:13




浪士三「おい、てめえ!ふざけてんのか!?人と話す時に背中を向けるたあ、どういう了見だよ!」



浪士がこう言いたくなるのも、無理は無かった。
斎藤さんは彼らに背を向け、なぜか瞬き一つせずに私を凝視している。


そして……。



斎藤「千鶴……おまえなのだな?」


妙に緊張した様子で、問いかけてきた。


「そ、そうですよ。さっきお会いしたじゃないですか」


斎藤「う、うむ、そうだな」



斎藤さんは頷く仕草をした後真剣な眼差しを私に向け、重々しく話を切り出す。


斎藤「……先程から、ずっと考えていた。おまえがこのような格好をしているのは、あくまでも隊務のため。
もしかするとおまえ自身は内心その服装を不本意だと思っているかも知れんが、しかし……」


浪士三「おい、だからこっちを向きやがれ!俺を無視して、二人の世界を作ってんじゃねえ!」



浪士は斎藤さんの背中に向って叫ぶけどーー。


斎藤「それでもやはり、悔いを残さぬためには今、告げておくべきだろうと判断した」



斎藤さんは、食い入るような眼差しで私を見つめたまま後ろを振り返ろうともしない。



浪士三「てめえ、馬鹿にしやがって……!」



いきり立った浪士が、拳を大きく振り上げて斎藤さんに殴りかかろうとする。



「斎藤さん、後ろ!浪士が迫ってきてますーー!」


斎藤「わかっている。だが、今はそれどころではない」


photo:11




浪士三「ぐぶっーー!」


浪士が殴りかかるより早く、斎藤さんの拳が浪士の顔面へと命中した。

手痛い反撃を受けた浪士は畳の上に突っ伏して、顔を押さえている。
鼻に拳が思い切り当たったから、涙が出るほど痛いはずだけど……。
斎藤さんは、そんな浪士の反応などまったく目に入らない様子で話を続ける。


斎藤「……千鶴、おまえに伝えなければならないことがある。聞いてくれるな?」


「あ、あの……」


photo:12




浪士三「て、てめえ……!よくもやりやがったな……!」



斎藤さんの一撃をまともに受けた浪士は、憤怒に顔を歪めながら立ち上がる。
だけど例によって、斎藤さんは後ろを振り返ろうとしないままーー。


浪士三「ぐあっ……!」



再び迫ってくる浪士のみぞおちに、肘を入れる。
浪士の巨体が、大きな音を立てて畳の上へと倒れた。
だけど斎藤さんは相変わらず、私の顔だけをじっと見つめながら……。


斎藤「……すまない。おまえのその姿も今宵で見納めかと思うと、どうも緊張してしまって……」



うっすら頬さえ赤らめながら、そう呟く。


「あ、あの……お話はまた後で伺いますから、今はーー」


浪士三「もう容赦しねえぞ!てめえ、ぶっ殺してやる!」


浪士は幽鬼のようにふらふらと立ち上がり、背後から奇襲をかけようとするがーー。


photo:14




斎藤「いや、今でなければ意味がないのだ。聞いてくれ、千鶴。
すぐに心の準備をする……!」



無手のはずの斎藤さんは、浪士を一瞥もせずに的確な攻撃を加えて行く。
そしておもむろに私から視線を外し深呼吸をしようとして……。


斎藤「……ん?これは、どういうことだ?」


ようやく、浪士達に取り囲まれていることに気付く。


浪士四「てめえ、よくもやってくれたな」

浪士五「その無手の技……どう見ても揚屋の用心棒って風情じゃねえ。一体何者だ?」


斎藤「何だ、貴様達は?我々は今、取り込み中だ。話ならば後にしてもらおう」


浪士四「何言ってやがる!仲間をこんな目に遭わされて、引き下がれるはずねえだろ!」


斎藤「仲間だと……?一体、何を言っているのだ。俺にはまったく覚えがないが」



彼のその言葉を聞いて私は内心、愕然とする。
斎藤さん、本当にさっきの浪士に気付いてなかったんだ……。



浪士四「とぼけやがってーー!俺達が、さっきのあれを見てなかったとでも思ってんのか!?」

浪士五「やっちまおうぜ!こいつが何物かはわからねえが、こっちにはこれだけの人数がいるんだ!」


激昂した浪士達を目にして、斎藤さんは不機嫌そうにまなじりを吊り上げた。



斎藤「……争うつもりか、よかろう。相手をしてやる」


そしてーー。




斎藤「ただ、俺は大切な話を邪魔され、著しく気分を害している。手加減はできぬゆえ、そのつもりで来い」


浪士四「野郎共、やっちまえ!仲間の仇討ちだ!手加減するんじゃねえぞ!」



戦いの結果は……
敢えてここで記す必要がないくらい明白だけど。
どちらも刀を持ってなかったとはいえ、十数人もの浪士を相手に立ち回りーー。
池田屋事件もかくやという大活躍を見せてくれた斎藤さんには、さすがに驚かされた。

……でも斎藤さん、どうしてあんなに不機嫌になってたんだろう?
大切な話を邪魔されたからだって言ってたけど……。


それから私達は、捕縛した浪士達を屯所へと連行し……。
彼らの口から、新選組の屯所を襲撃するという計画があったことを聞き出した。
充分な情報を得ていたため、あらかじめ襲撃に備えることが出来ーー
事件は、円満に解決したのだった。





数日後。
私は三番組の隊士さん方と共に、島原へ巡察にやって来ていた。
この間の捕り物の件は、京じゅうの噂になっているようで……。

尊攘派の浪士達はますます新選組を恐れるようになり、島原から忽然と姿を消してしまったらしい。


「あの時の斎藤さん、本当にすごかったですもんね。
刀も持たずに十数人以上の浪士を相手にして、一歩もひけを取っていなかったんですから」

「斎藤さん、剣術だけじゃなくて、体術の心得もあるんですか?」


photo:07



斎藤「いや、別に……」



斎藤さんは、どこか上の空でそう答える。


「……そういえば斎藤さん、あの時、何か大切な話があるっておっしゃってましたけど」



その言葉に、斎藤さんは大きく身をすくませた。


斎藤「あ、あれは、そのーー」



そう言いかけるけど、言葉が途中で途切れてしまう。



「もしかして、私が芸者の格好をしていたことについて……ですか?」


斎藤「い、いや、まあ……」


「やっぱり、私のあの格好、似合ってませんでした?私、童顔ですもんね……」



すると斎藤さんは真剣そのものの表情になりーー。


photo:08



斎藤「……それは、なかなかの難問だ。今とあの時では状況も違うし、言う機会を逃してしまったような気もする」

斎藤「だが、あの時俺が言いたかったのは……」


「言いたかったのは……何ですか?」



先を促してみたけど、斎藤さんは黙したまま顔を上げようとしない。
私から目をそらし、難題に直面したような表情で唇を引き結んでいる。

……この間のことに、あんまり触れたくないのかな?
斎藤さんって、人の容姿をあれこれ言うのは好きじゃなさそうだもんね……。
他の話題を振ったほうが良さそう。



「あっ……!そういえば、この間ですね、もし土方さんが、異人さんみたいなヒゲをたくわえたら似合うんじゃないかって、隊士さん方がおっしゃってたんですけど正直言って、土方さんにおヒゲは……似合いませんよね?」



すると斎藤さんは何かを決心したような表情で顔を上げ、こちらを振り返ってーー。


斎藤「……千鶴、聞いてくれ」


「は、はいっ、何でしょう?」



すると斎藤さんは、頬をうっすらと赤らめながらこう告げる。



斎藤「……よく似合っていた」



だけど私を見つめながら言うのははばかられるらしく、目線は足元の地面に向けられたままだった。


「えっ?あ、あの……【似合っていた】って、斎藤さん、ご覧になったことがあるんですか?」



私が首を傾げながら答えるとーー。



斎藤「見たことがあるか、だと?何を言っている。先日島原に出向いた時、確かにこの目で……」


「えっ!?土方さん、島原に行く時は、ヒゲをたくわえてらっしゃるんですか!?」



そう問い返すと、奇妙な表情になり……。


斎藤「……ちょっと待て。今の質問は、一体何についてのものだったのだ?」


「ですから、土方さんにおヒゲが似合うかどうかって話です」



そこでようやく私の質問の内容を理解した様子で、慌てて先程の言葉を打ち消しにかかる。



斎藤「い、いや、それは違う。そんなものを目にしたことはないし、あの方に似合うとは思えん」

斎藤「まあ、副長ご本人がどうしてもそうしたいと言うのであれば、俺も敢えて反対はせぬがーー」


「じゃあ、さっき【似合う】っておっしゃってたのは、何のことだったんですか?」


斎藤「そ、それは……」



斎藤さんは真っ赤に頬を染めると、首をすくめて黙り込んだ。
そして、小さく首を横に振る仕草をした後にーー。


斎藤「……もういい、済んだ話だ。巡察を続けるぞ」



そう言って背を向け、すたすたと歩いて行ってしまう。


「ま、待ってください、斎藤さん!」



私は慌てて斎藤さんの背中を追いかけたけどーー。
結局その後、彼は一度も私と目を合わせてはくれなかった。

あの晩言ってた【大切な話】っていうのも、結局うやむやになったままだし……。
斎藤さん、一体どうしちゃったんだろう……?





主人公、にぶいっ!!!

その鈍さが可愛いのかっ!?

斎藤さん本題に入るまでが長い~でもそこがとてつもなく萌えるラブラブ
斎藤さん、体術って力技じゃなくて合気道みたいなヤツかな。

永倉さんみたいなムキムキマッチョじゃなっそうだもんね。



つむじ『勝手に脳内変換』


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☆事件想起二☆
選択肢によって分岐
キャラ分岐前はこちら↓


■事件想起二☆壱


■事件想起二☆弍





桜前編桜




☆急いで報告


大広間には、いかにも気性の荒そうな浪士達が続々と集まってきていた。
隊士さん方に報告した方が良さそうだけど……。

もしかしたらこの後、父様もここにやって来るかも知れない。
だとしたら、もう少しだけ待った方がいいの?


………どうすればいいんだろう?



☆すぐに報告
もう少し待つ


……急いで報告した方が良さそう。
のんびりしてたら、密談が終わってしまうかも知れない。

確か、斎藤さんと山崎さんも角屋の用心棒に変装してここに来てくれてるんだよね……。
二人に報告しなきゃ。


私は、斎藤さん達が控えている個室へと急いだ。


山崎「………なるほど、話はわかった。座敷にいる浪士達が、新選組に仇なす者たちであるのはほぼ間違いない、と」


「はい」


山崎「……ただ、それだけでは決め手に欠けるな。夜な夜な島原に集まって会合を開き何を話し合っているのか、その目的を知りたいところだが……」



確かに…
言われてみれば、その通りかも。
尊攘派の浪士達が新選組を恨んでるのは、当たり前だし。
今の状況で彼らを問い詰めても、酒を呑んで大言壮語していただけ、とかわされてしまうに違いない。
と、それまで沈黙していた斎藤さんが口を開き……。



斎藤「千鶴、おまえが奴らの座敷に出て会合の目的を聞きだすというのはどうだ?」


「えっ?私がーーですか?」


斎藤「万が一の事態が起こったら、すぐに俺が助けに行く。
それならば、問題はあるまい」


「はい、それは構いませんけど……。
斎藤さん、どうしてさっきから真横を向いたまま話してるんですか?」


私がそう尋ねると、彼は気まずそうに肩を跳ねさせる。


斎藤「い、いや、それはーー」


答えようとして、一瞬だけこちらを見ようとするがーー。
すぐにまた、大袈裟にうろたえながら目をそらしてしまう。
そして……。



斎藤「まさか、着物や化粧でここまで見違えるとは……。ここはやはり、気の利いた褒め言葉を一言くらい言っておくべきか?
しかし、何を言えば喜ぶかなど皆目見当が……そもそも彼女は、隊務のためやむを得ずこの格好をしているのだし……
だからといって何も言わないままでは、俺の真意を誤解されてしまう可能性も……。
では、一体どうすれば……?」


「あの……斎藤さん?」



私から顔をそむけたままぶつぶつ呟き続けている斎藤さんに声をかけるが、彼はこちらを振り返ろうともしない。


photo:02



「……山崎さん。斎藤さん、一体どうなさったんでしょう?」


山崎「色々、思うところがあるのだろう。そっとしておこう」


「はあ……」


山崎「とりあえず、君にはこれから浪士達の座敷に出てもらうことになるが……
もし危険な目に遭いそうだったら、すぐに逃げてきてくれ。……いいな」


「はい、わかりました」




その後、私は、浪士達のいる大広間へとやって来た。
彼らに正体を悟られないようにしなければと、緊張しながらお座敷に出たのだけど……。

私が来た時にはもう密談は終わっていたようで、無礼講な大宴会になってしまっていた。


浪士三「おい、酌をしろ酌を!俺は国事のために、わざわざ西国からやって来た志士なのだぞ!」


「は、はい、ただいま」


私は、赤ら顔の浪士が差し出した盃にお酒を注いだ。


「あの……今日は、どういった催しでお集まりになったんですか?」


素面の時なら警戒して聞き出せないだろうけど……。
この人、だいぶお酒が回ってるみたいだし、答えてくれるかも知れない。


浪士三「ん?そうだな……。おまえのような女に話したところで、奴らに計画を漏らされることもないか。
……聞いて驚け。我らは、新選組の屯所ーー西本願寺を襲撃する計画を立てているのだ」


「ーーー!」


浪士三「邪魔な新選組の連中がいなくなれば、時流は大きく尊王攘夷へと傾く。もし成功した暁には、この俺は功労者として高く評価されることだろう」


自慢げに言った後、浪士は含みのある視線を私へと向ける。
そして……。


浪士三「妾になるなら、今のうちだぞ?もし報奨金がでれば、おまえを落籍することだってできるんだからな」


「えっ?あ、えっと……」


浪士三「おまえ、もう旦那はいるのか?もしまだ誰にも水揚げされてないんなら、是非この俺に……」


ど、どうしよう。


この会合の目的はわかったんだし……
面倒なことにならないうちにここを抜け出したほうがいいのかな?



逃げ出す
☆ここに残る



い、いきなり逃げ出したら、怪しまれるかも知れないし……!
ここは何とかやり過ごさなきゃ。


浪士三「もし俺の女になれば、不自由はさせんぞ。きらびやかな着物でもかんざしでも、好きな物を買ってやる」


「あ、あの、私、まだ修行中の身ですし、旦那様を探すのは早いんじゃないかと……」


浪士三「その初々しい反応がたまらんな。どれ、こっちに来い」


すっかり酔っ払った浪士は、強引に私を抱き寄せようとする。


「きゃっーー!ちょ、ちょっと、離して下さい……!」


私が悲鳴を上げようとした、その時だった。
襖が開き、誰かが広間へと踏み込んで来る。


黒い着物をまとった、その人はーー。



☆後編へつづく☆



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事件想起二

桜桜













ちづる「……私、やってみます。島原のことをよくご存知の方を知ってますから……危ないことにはならないと思いますし」




私は早速、お千ちゃんに連絡を取ることにした。





連絡を取った翌日、早速お千ちゃんから返事がきた。


西本願寺にほど近い料亭に、新選組幹部のの皆さんを招待するというのだ。



その目的はもちろんーー。



お千「いらっしゃい、千鶴ちゃん!準備して待ってたわよ」


「ご、ごめんね、無理を聞いてもらっちゃって」


お千「何言ってるの。頼りにしてくれて、すごく嬉しいわ」



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君菊「お久しぶりどすなぁ。まさか、こんなお願いされるとは思いまへんどしたけど」


「あ、あなたは……」


「お千ちゃんが言ってた島原の知り合いって、君菊さんのことだったんですか……」


君菊「へぇ。姫様には昔から、ようお世話になってますぅ」


お千「早速、準備しましょうか。千鶴ちゃん、こっちの控え部屋に来て。
着物持って来たから、着替えましょう。きちんとお化粧もしなきゃね」


「あっ、はい……」


私はお千ちゃんと君菊さんに導かれるまま、控え部屋に移動した。


二人は用意していた行李の蓋を開け、中から襦袢やかんざし、お化粧道具や帯、きらびやかな着物を取り出す。


お千「早速、着てみて!あなたに似合いそうなのを、二人で選んで来たんだから!」


「う、うん……」



普段は絶対に目にしないような、華やかな柄の着物を目の当たりにしてつい気後れしてしまう。
私はいつも着ている男物の着物を脱ぎ、襦袢に袖を通した。
まさか、芸者さんの格好をすることになるなんて思わなかったけど……。
こんな風に女物の着物を着ること自体、すごく久し振りでーー
嬉しくなってしまう。


「ね、ねえお千ちゃん、本当に、どこもおかしくない?」


お千「大丈夫、すっごく綺麗になったから。きっと皆、びっくりするわよ」


「そ、そう……かな?」


芸者さんの衣装を着るのも、お化粧をされたのも初めてだし、帯も袖も、結ってもらった髪もすごく重いし。
しかし、鏡を見せてもらってないからどんな風になっているのか、自分じゃわからないし……。
お千ちゃんや君菊さんは、【似合う】って言ってくれてるけど、正直言ってかなり不安……。



お千「お待たせしました!千鶴ちゃん、すごく美人になりましたよ!」


お千ちゃんがそう言って私の両肩に手を添え、皆の前へと連れ出す。


photo:02




広間に足を踏み入れた瞬間、場は、水を打ったように静まり返る。
私は恥ずかしくて顔を上げられず、俯いていた。


や、やっぱり、似合ってない……のかな?

そうだよね。

こんな綺麗な着物、私に合うはずなんて……。



photo:01






藤堂「な、なあ、そこにいるのって、千鶴、おまえ……なのか?」


平助君が、驚きに目を見張りながら問いかけてくる。


「う、うん、そうだけど……やっぱり、変……かな?」


すると平助君は顔を真っ赤にしながら首を左右にぶんぶん振る。


藤堂「い、いや、そんなことねえって!むしろーー」


近藤「いや、驚いたな。着物や化粧で、こんなにも見違えるとは……。普段の君とは、別人のようだ」


土方「なかなか似合ってるんじゃねえか?そのまま座敷に出ても、違和感ねえな」


沖田「へえ……化けるもんだね。一瞬、誰だがわからなかったよ」


原田「……元がいいからな。綺麗だぜ、千鶴」


永倉「う、嘘だろ……?いつもとまるっきり別人じゃねえか。俺が今まで見てたのは、一体……」


皆の賞賛の言葉に恥ずかしくなり、顔を上げられなくなってしまう。
やがてお千ちゃんは私の方を振り返り、段取りを説明してくれる。


お千「千鶴ちゃん、あなたには芸者として角屋に詰めてもらうことになるわ」


「お、お客さんに付く時はどうすればいいの?芸者さんって、確か舞とか楽器ができなきゃいけないんじゃ……」


君菊「本来ならそうどすけど……素人のお嬢さんにそこまで求めるのも酷やし、お酌だけで結構どす」


「そうですか……」


よかった。
それくらいなら、私でも何とかこなせそうかも。


土方「もし何かあったら、屯所まで文をよこしてくれ。手紙を受け取った隊士を客として行かせるから、そん時に状況を詳しく報告してくれりゃいい。
念の為、斎藤と山崎を角屋に待機させとく」

土方「もし万が一の事態が起こったら、奴らに助けを求めろ。……いいな」


「……はい、わかりました」


その後、私はお千ちゃんと君菊さんに連れられ、島原へ向かうことになった。



*******



そろそろ、暮れ六つ半になろうという頃ーー。

角屋の座敷には、団体のお客さんが多数詰めかけている様子だった。

……もしかしたらこのお客さんの中に、父様がまぎれてるかも知れない。
そう思った私は、廊下へと出て様子を窺うことにした。


photo:01



廊下に出ると、大広間で宴会を開いているお客さんの話し声が聞こえてくる。
私は、部屋の中にいる人達に気付かれないように襖を細く開けて耳をそばだてた。
浪士たちのうち数人の言葉には、西国の訛りがあった。
おそらく、薩摩や肥後あたりの言葉だろう。


浪士一「……しかしこの角屋には、新選組の幹部共も頻繁に訪れると聞きますが。祇園の方に出かけた方がよかったのでは?」

浪士二「知ったことか。時流を読めぬ幕府の犬など、恐るるに足らん。奴らにはいずれ、目に物を見せてくれるわ」



………新選組に敵意を持ってるってことは、この人達、尊攘派の浪士達ってこと?
しかも、【目に物を見せてくれる】って……
もしかして、何か良くないことを企んでるの?

私は細く開いた襖から、中の様子をそっと窺ってみた。
幸いというべきか、座敷に父様の姿は見当たらないけど……。


どうしよう?
屯所に連絡を入れた方がいいのかな?





屯所に手紙を書く
急いで報告しなきゃ
ちょっと心細い……


桜キャラ分岐へ桜




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