スチル・ネタバレありです!
薄桜鬼ポータブル(PSP)を未プレイの方や、攻略中の方はご注意下さい!
※攻略や、夢小説ではありません。
薄桜鬼ポータブルのソフトが手元から無くなる予定になりそう
でも後々内容を思い返したい!
……と思ったので、ゲームのスチルシーンそのままです~(スチル出現前後)
後編![]()
斎藤「……そこまでにしておけ。それ以上無礼な振る舞いをしたら、ただでは済まさんぞ」
ち「斎藤さんっ……!」
浪士三「何だ、貴様は?てめえにゃ、何の関係もねえだろうか。すっこんでやがれ」
斎藤「あいにく、無関係ではない。俺は、この角屋の用心棒だからな。
ここに呼ばれた芸者を不埒な客から守るのが役目だ」
斎藤さんは真剣そのものの表情で言うけれどーー。
浪士三「おい、てめえ!ふざけてんのか!?人と話す時に背中を向けるたあ、どういう了見だよ!」
浪士がこう言いたくなるのも、無理は無かった。
斎藤さんは彼らに背を向け、なぜか瞬き一つせずに私を凝視している。
そして……。
斎藤「千鶴……おまえなのだな?」
妙に緊張した様子で、問いかけてきた。
ち「そ、そうですよ。さっきお会いしたじゃないですか」
斎藤「う、うむ、そうだな」
斎藤さんは頷く仕草をした後真剣な眼差しを私に向け、重々しく話を切り出す。
斎藤「……先程から、ずっと考えていた。おまえがこのような格好をしているのは、あくまでも隊務のため。
もしかするとおまえ自身は内心その服装を不本意だと思っているかも知れんが、しかし……」
浪士三「おい、だからこっちを向きやがれ!俺を無視して、二人の世界を作ってんじゃねえ!」
浪士は斎藤さんの背中に向って叫ぶけどーー。
斎藤「それでもやはり、悔いを残さぬためには今、告げておくべきだろうと判断した」
斎藤さんは、食い入るような眼差しで私を見つめたまま後ろを振り返ろうともしない。
浪士三「てめえ、馬鹿にしやがって……!」
いきり立った浪士が、拳を大きく振り上げて斎藤さんに殴りかかろうとする。
ち「斎藤さん、後ろ!浪士が迫ってきてますーー!」
斎藤「わかっている。だが、今はそれどころではない」
浪士三「ぐぶっーー!」
浪士が殴りかかるより早く、斎藤さんの拳が浪士の顔面へと命中した。
手痛い反撃を受けた浪士は畳の上に突っ伏して、顔を押さえている。
鼻に拳が思い切り当たったから、涙が出るほど痛いはずだけど……。
斎藤さんは、そんな浪士の反応などまったく目に入らない様子で話を続ける。
斎藤「……千鶴、おまえに伝えなければならないことがある。聞いてくれるな?」
ち「あ、あの……」
浪士三「て、てめえ……!よくもやりやがったな……!」
斎藤さんの一撃をまともに受けた浪士は、憤怒に顔を歪めながら立ち上がる。
だけど例によって、斎藤さんは後ろを振り返ろうとしないままーー。
浪士三「ぐあっ……!」
再び迫ってくる浪士のみぞおちに、肘を入れる。
浪士の巨体が、大きな音を立てて畳の上へと倒れた。
だけど斎藤さんは相変わらず、私の顔だけをじっと見つめながら……。
斎藤「……すまない。おまえのその姿も今宵で見納めかと思うと、どうも緊張してしまって……」
うっすら頬さえ赤らめながら、そう呟く。
ち「あ、あの……お話はまた後で伺いますから、今はーー」
浪士三「もう容赦しねえぞ!てめえ、ぶっ殺してやる!」
浪士は幽鬼のようにふらふらと立ち上がり、背後から奇襲をかけようとするがーー。
斎藤「いや、今でなければ意味がないのだ。聞いてくれ、千鶴。
すぐに心の準備をする……!」
無手のはずの斎藤さんは、浪士を一瞥もせずに的確な攻撃を加えて行く。
そしておもむろに私から視線を外し深呼吸をしようとして……。
斎藤「……ん?これは、どういうことだ?」
ようやく、浪士達に取り囲まれていることに気付く。
浪士四「てめえ、よくもやってくれたな」
浪士五「その無手の技……どう見ても揚屋の用心棒って風情じゃねえ。一体何者だ?」
斎藤「何だ、貴様達は?我々は今、取り込み中だ。話ならば後にしてもらおう」
浪士四「何言ってやがる!仲間をこんな目に遭わされて、引き下がれるはずねえだろ!」
斎藤「仲間だと……?一体、何を言っているのだ。俺にはまったく覚えがないが」
彼のその言葉を聞いて私は内心、愕然とする。
斎藤さん、本当にさっきの浪士に気付いてなかったんだ……。
浪士四「とぼけやがってーー!俺達が、さっきのあれを見てなかったとでも思ってんのか!?」
浪士五「やっちまおうぜ!こいつが何物かはわからねえが、こっちにはこれだけの人数がいるんだ!」
激昂した浪士達を目にして、斎藤さんは不機嫌そうにまなじりを吊り上げた。
斎藤「……争うつもりか、よかろう。相手をしてやる」
そしてーー。
斎藤「ただ、俺は大切な話を邪魔され、著しく気分を害している。手加減はできぬゆえ、そのつもりで来い」
浪士四「野郎共、やっちまえ!仲間の仇討ちだ!手加減するんじゃねえぞ!」
戦いの結果は……
敢えてここで記す必要がないくらい明白だけど。
どちらも刀を持ってなかったとはいえ、十数人もの浪士を相手に立ち回りーー。
池田屋事件もかくやという大活躍を見せてくれた斎藤さんには、さすがに驚かされた。
……でも斎藤さん、どうしてあんなに不機嫌になってたんだろう?
大切な話を邪魔されたからだって言ってたけど……。
それから私達は、捕縛した浪士達を屯所へと連行し……。
彼らの口から、新選組の屯所を襲撃するという計画があったことを聞き出した。
充分な情報を得ていたため、あらかじめ襲撃に備えることが出来ーー
事件は、円満に解決したのだった。
数日後。
私は三番組の隊士さん方と共に、島原へ巡察にやって来ていた。
この間の捕り物の件は、京じゅうの噂になっているようで……。
尊攘派の浪士達はますます新選組を恐れるようになり、島原から忽然と姿を消してしまったらしい。
ち「あの時の斎藤さん、本当にすごかったですもんね。
刀も持たずに十数人以上の浪士を相手にして、一歩もひけを取っていなかったんですから」
ち「斎藤さん、剣術だけじゃなくて、体術の心得もあるんですか?」
斎藤「いや、別に……」
斎藤さんは、どこか上の空でそう答える。
ち「……そういえば斎藤さん、あの時、何か大切な話があるっておっしゃってましたけど」
その言葉に、斎藤さんは大きく身をすくませた。
斎藤「あ、あれは、そのーー」
そう言いかけるけど、言葉が途中で途切れてしまう。
ち「もしかして、私が芸者の格好をしていたことについて……ですか?」
斎藤「い、いや、まあ……」
ち「やっぱり、私のあの格好、似合ってませんでした?私、童顔ですもんね……」
すると斎藤さんは真剣そのものの表情になりーー。
斎藤「……それは、なかなかの難問だ。今とあの時では状況も違うし、言う機会を逃してしまったような気もする」
斎藤「だが、あの時俺が言いたかったのは……」
ち「言いたかったのは……何ですか?」
先を促してみたけど、斎藤さんは黙したまま顔を上げようとしない。
私から目をそらし、難題に直面したような表情で唇を引き結んでいる。
……この間のことに、あんまり触れたくないのかな?
斎藤さんって、人の容姿をあれこれ言うのは好きじゃなさそうだもんね……。
他の話題を振ったほうが良さそう。
ち「あっ……!そういえば、この間ですね、もし土方さんが、異人さんみたいなヒゲをたくわえたら似合うんじゃないかって、隊士さん方がおっしゃってたんですけど正直言って、土方さんにおヒゲは……似合いませんよね?」
すると斎藤さんは何かを決心したような表情で顔を上げ、こちらを振り返ってーー。
斎藤「……千鶴、聞いてくれ」
ち「は、はいっ、何でしょう?」
すると斎藤さんは、頬をうっすらと赤らめながらこう告げる。
斎藤「……よく似合っていた」
だけど私を見つめながら言うのははばかられるらしく、目線は足元の地面に向けられたままだった。
ち「えっ?あ、あの……【似合っていた】って、斎藤さん、ご覧になったことがあるんですか?」
私が首を傾げながら答えるとーー。
斎藤「見たことがあるか、だと?何を言っている。先日島原に出向いた時、確かにこの目で……」
ち「えっ!?土方さん、島原に行く時は、ヒゲをたくわえてらっしゃるんですか!?」
そう問い返すと、奇妙な表情になり……。
斎藤「……ちょっと待て。今の質問は、一体何についてのものだったのだ?」
ち「ですから、土方さんにおヒゲが似合うかどうかって話です」
そこでようやく私の質問の内容を理解した様子で、慌てて先程の言葉を打ち消しにかかる。
斎藤「い、いや、それは違う。そんなものを目にしたことはないし、あの方に似合うとは思えん」
斎藤「まあ、副長ご本人がどうしてもそうしたいと言うのであれば、俺も敢えて反対はせぬがーー」
ち「じゃあ、さっき【似合う】っておっしゃってたのは、何のことだったんですか?」
斎藤「そ、それは……」
斎藤さんは真っ赤に頬を染めると、首をすくめて黙り込んだ。
そして、小さく首を横に振る仕草をした後にーー。
斎藤「……もういい、済んだ話だ。巡察を続けるぞ」
そう言って背を向け、すたすたと歩いて行ってしまう。
ち「ま、待ってください、斎藤さん!」
私は慌てて斎藤さんの背中を追いかけたけどーー。
結局その後、彼は一度も私と目を合わせてはくれなかった。
あの晩言ってた【大切な話】っていうのも、結局うやむやになったままだし……。
斎藤さん、一体どうしちゃったんだろう……?
主人公、にぶいっ!!!
その鈍さが可愛いのかっ!?
斎藤さん本題に入るまでが長い~でもそこがとてつもなく萌える![]()
斎藤さん、体術って力技じゃなくて合気道みたいなヤツかな。









弐



