小沢一郎 本格始動 | 雑雑談談

小沢一郎 本格始動

「国民の生活が第一」小沢一郎 本格始動
日刊ゲンダイ 2012年8月2日 掲載
<地方行脚で支持拡大>
小沢新党「国民の生活が第一」が、1日国会近くに党本部の居を構え、
基本政策を発表。小沢一郎代表も本格的に始動する。
小沢自身が前面に出て、国民に訴えかけていくつもりだ。
政策の基本方針は、〈すべての国民が「自立と共生」の理念のもとで、
「いのち」を大切にし、安心、安全で安定した「暮らし」を送ることができる
社会を追求する〉というもの。

そのための「3つの緊急課題」として、
(1)いのちを守る「原発ゼロ」へ!
(2)生活を直撃する消費税増税は廃止!
(3)地域のことは地域で決める 地域が主役の社会を!
――というキャッチフレーズを掲げた。

「小沢さんは、キャッチフレーズは『国民にきちんと伝わるような表現で』と
文言の細部にまで相当こだわり、最後は自ら決定しています」(関係者)
なかでも目を引くのは「10年後をめどに全ての原発を廃止する」という
くだりだ。「10年という短期での全廃。これも小沢さんのこだわり」
(前出の関係者)だという。会見で実現可能性を問われると、小沢は
「現実問題として、東京電力の原発は動いていない。毎日暑い日が続くが、
電力不足になっていない。火力発電の効率化や代替エネルギーの推進で可能」と
自信を見せた。

永田町では、「五輪期間中は政治ニュースは地味な扱いになる。
政策発表しても埋没するだけだ」と冷ややかな声も聞こえてくるが、
「それでもこの日に発表したことには、小沢さんの深い狙いがある」
と政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう続ける。

「小沢さんは解散・総選挙への『号砲』を鳴らしたのです。
『オレが動くことでみんなも動き出すはず』という狙いの下、
他党や第三極の地域政党などに政策の準備を促し、
選挙協力への動きを加速させようとしたのだと思う」
一気に“解散風”を強めようということだ。

実際、大阪維新の会が1日、現職国会議員をスカウトする形で「国政政党化」
することを明らかにしている。
こうした動きが次々起きていくということだろう。
お盆明けからは、本格的に「地方行脚」を始める予定だという。

小沢が全国行脚したら、民主党も自民党も浮足立ち、
解散ムードが高まるのは間違いない。
「小沢さんは、自ら直接国民に訴えかける形で、新党の理念と政策を
浸透させていくつもりです。例えばビールケースの上で有権者に
直接訴えかければ、その効果は絶大。小沢さんは、むやみやたらに露出しない。
常にベストのタイミングを計っているのだと思います」(小沢側近)

新党は政治家・小沢にとって最後の戦いだ。
慎重に策を練っていることは間違いない。
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