7月24~26日に茨城GC東Cで行われた女子プロテストで24人のルーキーが誕生した。選手たちは合格までに様々な苦労や努力を重ねてきたが、それは親にも当てはまる。自分の子供をプロゴルファーにするには何が必要なのか、どのくらいの費用がかかるのかに迫った。

 厳正さを保つため、プロテスト会場ではプレーについて歩くことはできない。通常の試合のようにプレーの途中経過を知らせる速報もなく、親にできるのは祈るように娘を待つことだけ。重い空気の中、選手たちも自分の順位が分からず不安げにホールアウトする。


 だからこそ、合格なら喜びも倍増する。母親は娘と抱き合い、父親は肩を叩いてねぎらう。親子並んでスコアボードを指さす記念撮影で笑顔がこぼれる。一方、不合格で泣き崩れる選手を必死に慰める親も。親子の絆を感じさせる場面があちこちで見られる。

 こうして合格にたどりついた親に苦労を聞くと、やはり一番多かったのが費用面だ。大会などへの移動費に加え、レッスン代、コース使用料…。日本女子アマ3連覇で今回8位で合格した比嘉真美子 (18)は、沖縄出身で中学生の頃から全国大会に年10回は出ていた。母・章子さんは「私と娘の2人分の本州への往復航空券、宿泊費、レンタカー代でだいぶかかりました。プロになったので早く稼いでもらいたいですね」と笑いながら明かした。

 1週間の遠征なら、宿泊代だけでも親子で10万円程度かかる。ただ、ジュニアのラウンド代が比較的安い地域もあり、状況は様々。トップ合格の東浩子(20)は、母・久恵さんが岡山県内の練習場に勤めていたこともあり、幼少時から遊びながら練習ができたという。


 「時間」も重要だ。2度目の挑戦を実らせた小楠梨紗(20)の母・布紀子さんは「娘のために時間を割くことのできる“暇な人”が誰か一人いないときつい」と力説する。子供を試合や練習へ送迎するには、車を運転できる保護者が必要。コースや練習場にそのまま置いておくわけにはいかず、付き添いもなければならない。布紀子さんは主婦業の合間を縫ってこうした時間を作ってきた。ちなみに小楠は静岡から福井工大福井高にゴルフ留学したが、1~2か月に一度は地元のコーチにチェックを受けていた。当然、お金もかかったという。

 意外なのは、クラブなど用具面。ジュニア時代から結果を残している選手が多く、メーカーのサポートを受けられるケースがほとんどだった。

 ある選手の親は「プロにするまでにトータルで1000万円以上はかかった」と言い、「年100万円は必要」と話す親もいた。とはいえ、父親が会社や不動産業を営んでいる家庭が目立った。全体的には、経済的にゆとりがある環境から出た選手が多く感じられた。



(2012年8月23日11時37分 スポーツ報知)