タイトル「森ガールと盛りあガール」 120 | 可愛い君に愛を囁きたい

 ああ、会ったその日に結ばれるなんて、私ってそんなに軽い女だったの。

 朝になると、反省文がいっぱい書けそうなくらい後悔した。

 そう、ルカの顔を見るまでは……。

 でもルカの顔を見た途端、反省文が真っ白になった。

 そして一面お花畑の世界が広がった。

 それはまるで夢の世界。

 そうだ、ディズニーランドに行こう。

 今度こそ、ディズニーランドに行きたいよ。

 ルカの横顔を見ながら、ミッキーマウスの落書きがしたくなった。

 マジックを探した。

 と、手鏡に自分の顔がうつった。

「何よ、これ!」

 またやられた。

 桃花の顔中に落書きがしてあった。

「油断大敵」

 ルカの声。

 振り返ると、ルカの手にマジックが握られていた。

また渦巻きだ。

芸がない。

マジックを奪おうとじゃれ合ってると、時間を忘れる。

まるで別れた時間がなかったかのように、続きの恋が始まった気がした。

 浮ついた気持ちを抱いたのは、私の方が先立ったわけだし、私にフラれたことが原因で、キャバ嬢に騙されたんだし、私に責められるはずなんてないじゃない。

 それに私、やっぱり、ルカが好きだって気がついた。