タイトル 「天使の羽」 660 翔太は何度も何度も 軽くジャンプをしてみた。 まだ本格的なジャンプはできない。 それでもこの分なら 普通にジャンプが 跳べるようになるかもしれない。 いや、トリプルアクセルも、 いますぐに跳べそうな気さえする。 まるで練習してない間も 誰かがかわりに 練習しててくれたかのように……。 そう、それはまるで 背中に羽が生えてるかのようだ。 そして背中の羽が 大きく翼をひろげているかのように 全身が軽く宙に 舞い上がるような気がしていた。