タイトル 「天使の羽」 1000 | 可愛い君に愛を囁きたい


「私は今だって反対だからね」


 母はいったい何を反対してるんだろう。


 みさきは小春の言葉の意味が分からなかった。


「でも姉さん、いきおくれるかもね」


 ひなたは小春の言葉の意味がすぐに理解できた。


「姉さんがいきおくれないように、


 須藤さんとより戻すほうがいいんじゃないの」


 みさきはやっと意味が分かった。


 両親が見合い相手を探そうと思っても、


 今、この病院に入り婿としてやってくる


 相手などいないだろう。


 優秀であれば優秀であるほど、


 敬遠されるに違いない。


 フフフっ……。


 みさきは笑いを抑えられなかった。


 母の計画は無残に朽ち果てたのだ……。