ルカはすぐに現れた。
懐かしい。
ルカは迷わず喫煙席に歩いていった。
うん?
確かルカはタバコをすわない。
じゃあ、彼女が吸うのか?
なんか森ガールっぽくないなあ……。
ルカがソワソワして落ち着かない様子で、待っている。
どんな森ガールが来るのよ。
憎き森ガール。
呪いをかけてやるんだから。
席に髪の毛でも落としてたら、わら人形に結んでやる。
と、一人の女性が現れた。
派手な女だ。
出勤前のキャバ嬢だな。
まさか、あれじゃないだろう。
いつ来るの、森ガール。なかなか来ないな。
そう思ってると、さっきの女がルカの目の前に座った。
あれなの、新しい彼女って……。
桃花は目がテンになった。
そこにいる女のファッション、スタイル、それは、間違うまでもなく、キャバ嬢だった。
「まさか、あれなの」
「みたいね」
愛海は落ち着いてる。
「何でも毎晩毎晩同伴してるらしいわ」
知ってたの、キャバ嬢って。
この小悪魔。
完全に楽しんでるじゃん。
「どこが森ガールよ!ぜんぜん違うじゃないの」
いくらなんでも、キャバ嬢に負けたわけ。
「声ででかいって、ばれるよ」
愛海が言う間もなく、桃花は立ち上がった。
「ばか、喧嘩はダメだって」
愛海の静止で我に戻った。
そして、桃花は二人のあとをつけることにした。
「私、先に帰るね、もう顔も見たしさ」
愛海はそう言って、大学に戻った。