タイトル 「天使の羽」 854 | 可愛い君に愛を囁きたい


「二人でさ、


スケート見たり、


初詣も二人きりで、


ずるいよ」



「だって、スケート、


鈴音出てたでしょ」


「ずるい、ずるい、


きめた、絶対に行く


明治神宮に絶対行く」


「無理言わないでよ」


 ひなたは母の小春に、


 外出届を出すのが面倒だった。



「覚えてる、私、


 沙希ちゃんの担当だったんだよ」 


 沙希の介護担当は


 鈴音がフィギュアの世界に戻ってから、


 ずっとひなたが行っている。


「まだ、沙希ちゃんは


 私の担当のままなんだからね」


 鈴音のわがままは相変わらずだ。