タイトル「森ガールと盛りあガール」 47 | 可愛い君に愛を囁きたい

 その日の授業はやはり爆睡した。

 目を覚ますと、よだれが袖にビッタシついていた。

 ルカと同じ学年じゃなくて良かった。

 とてもこんな姿見せられない。

「最近、いつも寝てるね」

 クラスメイトの晴香はそう言って笑う。

「彼といろいろあるんでしょ」

 千夏の冷やかしが的を得ていて、変に顔がニヤけてしまう。

 その顔を見て、明菜と冬美が目をへの字にしてニヤついてる。

「やっぱ、そうだよね」

「だから言ったじゃない、もうエッチしてるって」

 女子に囲まれ、ガールズトークの話題になっている。

 野郎ばかりに囲まれて、エッチしたいって、いつも下ネタばかりしてたバンドメンバーと大違いだ。

 ちょっとしたグータンヌーボじゃない。

 私の知らない世界に足を踏み入れた気分だった。

「いつも寝てるから、怪しいって思ったんだ」

 晴香の言葉に他の三人も頷いた。

そうよ、いけない。

 若いんだから、いいじゃない。

 そうよ、やっとデビューしたんだよ。

 ヘビメタなんか選ばずに、ヤンキーしてれば、中学生で卒業してたかもしれないのに。

 私は今幸せなんだから、そんな冷やかし方されたらニヤけるでしょ、誰だって。