「あの日の朝、私は奈菜さんに、
沙希ちゃんの発作の話しをした」
小春はそのことを今も後悔してる。
「そして事故もわざと
起こしたんじゃないかって、問い詰めた」
小春が深くため息をついた。
「これ以上沙希ちゃんを傷つけると、
児童虐待で通報するって言った」
でもまさか自殺するとは思わなかったの。
「自殺したのは私のせいだわ」
結果として、私は彼女を追い詰めてしまった。
守るつもりが、追い詰めてしまった。
「私は思うの。沙希ちゃんを守れる人は、
あなたしかいないと思うの」
小春は拓海にむかってそう言った。