タイトル 「天使の羽」 920 翔太は笑顔で、銅メダルを掲げて見せた。「とっちゃった」 無口の鈴音に、翔太は、「そっか、金じゃないからな……」「そ、そうじゃないよ。 見せて、見せて」 鈴音は手に取り、いろんな角度から見た。 聞きたいことはいっぱいある。 そう、緊張しなかったとか、いろいろいっぱい。 スケートという共通の話題があって良かった。 気がつくと緊張はとれ、 鈴音は普通に会話をしていた。